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コラム・週刊Blessed Life 252
トルコ大地震、マグニチュード7.8の衝撃、被害甚大!

新海 一朗

 2023年26日、午前4時過ぎ、マグニチュード(M7.8の巨大地震がトルコ南部のシリア国境近くで起こりました。

 24年前の1999817日、トルコ共和国コジャエリ県を中心としてM7.8(表面波マグニチュード)が発生し、17000人以上が亡くなっています。その時の悪夢を思わせる大地震が、またもや発生したのです。

 今回起きたトルコ大地震は、内陸プレート境界付近での発生で、被害の甚大化を免れることができませんでした。
 トルコ周辺には複数のプレート(岩盤)が存在し、それぞれの活動によって平時から地下に複雑な力が加わっています。

 6日に発生したM7.8の地震はトルコの国土の大半が乗ったアナトリアプレートと、その南東側にあるアラビアプレートの境界部の東アナトリア断層で発生したと考えられています。

 東アナトリア断層ではプレート間のひずみを解放するため、左右にすれ違うように断層が動き、その一方、この最初の地震の約9時間後(6日午後1時)に、北北東の側で発生したM7.5のもう一つの地震は、先に発生した地震の影響によって、付近の断層の活動が誘発されたことで起きたと見られます。
 プレート境界が、内陸部の都市直下にあり、そこで大地震が起きたために、被害が大きくなってしまったと考えられます。

 プレート境界型の地震は、地殻内部で起きる活断層型に比べて規模が大きく、発生間隔が短くなりやすいといいます。
 先に起きたM7.8の地震は、阪神大震災の地震の約20倍のエネルギーに相当すると見られます。

 このトルコ南部を震源とする大地震は被害が大きく、専門家によると、揺れを起こす力であるエネルギーが世界最大級であると指摘し、それ故、建物の弱さもあり、倒壊が相次いだといいます。
 プレートとプレートのぶつかりによる断層破壊が、100キロ近くに及んだと見られ、建物倒壊も甚大なものになっています。

 今回のトルコ地震では、建物の倒壊のひどさ、がれきの中での救助の手間取り、連日の2月の寒気などにより、213日現在でトルコとシリアを合わせて33000人以上(トルコ29605人、シリア3581人)が犠牲となっています(讀賣新聞オンライン、2023/02/13 08:55)。

 M7.8とM7.5の二つの地震が6日未明午前4時と同日午後1時にトルコ南東部で発生して、トルコ南部とシリア北部にまたがる広い地域で数千棟のさまざまな建物が倒壊したわけですが、それによって3万人を超える人々が死亡したという痛ましい出来事に対して、世界は義援金活動、生活物資輸送などで応えています。

 しかし、がれきの撤去、被災者への生活支援など、トルコ政府が緊急にやるべきことはあまりにも多く、人手が足りないどころか、どう手を付けてよいか分からないというため息が聞こえてくるようです。
 現地の人々の様子がテレビに映し出されるたびに、被災者たちの悲しみが伝わってきます。

 東日本大震災を経験したわが日本、復興の道筋を開いてあげ、被災者に寄り添う支援を続けたいものです。