43とも倶楽部誕生物語 19
ジョハリの窓、対人関係における気付きのグラフモデル

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 意見交換の時間で参加者から褒められ、また参加者を褒めることによって信頼関係が強くなると、この人たちなら私の話を聞いてくれるかもしれないと思うようになります。
 また、お互い好感度が増すため、その悩みを受け止めてあげようという気持ちにもなります。

 この状態を的確に表す図がありますので、ご紹介します。

 ジョハリの窓(ジョセフ・ルフトとハリ・インガムが発表した対人関係における気付きのグラフモデル)といって、人の心を四つの窓で表します。
 ここでは、妻から見た夫の心の窓について説明します


画像をタップすると拡大してご覧になれます

 まず、最初に二人とも見えている「開放の窓」があります。
 夫も自覚しているし、妻も認識している部分です。結婚後、共通の経験が増え、苦しみや楽しみが良い思い出になっている夫婦は、この窓がどんどん大きくなります。

 次は「盲点の窓」です。
 夫は自覚していないが、妻からは見えている部分です。
 人間は「なくて七癖」というように、本人は自覚していなくても、周りから見ていると習慣になっている行動があるものです。このような心を言います。

 三つ目は「秘密の窓」です。
 妻には言ったことがない夫だけの秘密です。この窓が大きくなると夫婦関係はギスギスしてきます。

 最後は二人とも認識していない「未知の窓」です。
 ここが開いてくると人生は豊かになります。(続く)