43とも倶楽部誕生物語 18
最後のフリートークは、文字どおり自由に話す時間

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 43ともにおける三つのルールをしっかりマスターして、意見交換の20分間を過ごすと、参加した全員の承認欲求が満たされて、特別な空間が生まれます。その土台の上で、最後のフリートークに入っていきます。

 ところで、43ともを始める前に、まずジャンケンをしてリーダーを決めます。
 リーダーは、輪読、感想文の発表、褒めるための順番を決め、それぞれの時間管理をします。そして、最後のフリートークは10分で終わるようにするのですが、この時だけは仕切ってはいけません。

 話したい人が自由に話せるようにします。時には、無言が続いて間が持たない時があるかもしれませんが、できるだけ本人の主体性を尊重して待ちます

 普段私たちは、心にヨロイを着て、コミュニケーションを行っています。
 それは、自分の心が心無い言葉によって傷つかないための防衛本能です。

 私たちはコミュニケーションを取りながら、相手の性格や気分の状態を見極めて、少しずつ発信していきます。
 ディスカッションを始める前に、「アイスブレイク(氷を解かす)」と称して、緊張を解きほぐすために、ゲームをしたり、冗談を言ったりしますが、そういう意味では、20分間の意見交換は「アイスブレイク」と言ってもよいかもしれません。

 承認欲求が満たされると、心のヨロイが少しずつ緩くなって、ここなら私の悩みを言っても聞いてもらえるかもしれないという気持ちが生まれてきます。

 どんな人にも悩みがあります。そして、その悩みの8割は聞いてもらうだけで解決します。
 人生に悩み、海に身を投げようとする人が、「いのちの電話」に電話して救われたというケースがたくさんあるように。(続く)