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信仰の伝統
教会創立以前から文鮮明先生に侍って(83)

 家庭連合の信仰の長兄である金元弼(キム・ウォンピル)先生(1928~2010)の講話をまとめた書籍、「信仰の伝統」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書を通じて神様の深い愛と文鮮明先生の心情の世界、信仰の在り方を学ぶことができます。

金元弼・著

(光言社・刊『信仰の伝統 教会創立以前から文鮮明先生に侍って』より)

第二部[講話集]生命と愛と理想を懸けて
一、何よりも神のものを愛する

▲金元弼先生

実る原理公聴会

 有名な牧師の一人が、クリスチャン・アカデミーハウスというのをもっていました。これは言論の広場、対話の広場でした。反対する二人に対話をさせて、統一をもたらすという役割を使命としている人でした。

 その彼が、統一教会の教えを聞きました。韓国でも非常に重要なキリスト教の指導者の一人です。彼は、統一教会に非常に興味をもちました。それで、10年前のことですが、彼は統一教会の牧師を招待して、話させたのです(「新興宗教研究の集い」1968年)。その時は、神学者、各教派の牧師たち、心霊復興師、心理学者、社会学者、哲学者の著名な人たちを450人ほど集めました。私たちからは10人が参加しました。

 最初は、先生のお祈りから始まりました。それから、劉孝元協会長が原理講義をしました。その後、それに対する批判が始まりました。1日目は、それを全部聞くことにして、その次の2日目の集会には、各章について研究委員会を設けて、それに対する批判をするようになったのです。

 ところが、1日目の原理講義で相当感動していました。それで、2日目を行ったら大変なことになると思ったのです。いろいろな教派がありますから、お互いに教理が違うのです。三位一体論にしても、キリスト論にしても、復活論、予定論でも、全部違った教義があるのです。「統一原理」は、カルビン派の方から見れば、「この部分が自分たちと合う」と言い、メソジスト派では、「予定論が私たちと同じである」というように、いろいろの部分がそうなっているのです。

 ですから、2日目はできませんでした。そして私たちは、「教会の門を開けています。いつでも来て、聞いてください」と言いました。一方、彼らは、私たちに「戸を開けない」と言ったのです。私たちは提議しました。「あなたたちが私たちの教会へ来て説教してください。そして私たちは、あなた方の教会へ行って説教しましょう。また、私たちの教会の人を全員、あなたの教会へ連れていって聞かせましょう。そしてあなた方のメンバーを全員、私たちの教会に連れてきて聞かせましょう」と伝えました。

 しかし、彼らは、それをしませんでした。それで私たちは、全国に広がっているキリスト教会の信徒や牧師を選んで、徐々に招待して、原理公聴会を始めたのです。最初のうちは、牧師たちがこっそり来ました。そして、聞いてみたら素晴らしいのです。公聴会のあとには、その人たちが全員、所感文を書くのです。それを見ると、聞いていたうわさと違いますとか、こういう面に感動しましたとか、ここは私の考えとちょっと違いますとか、そういうことが書いてありました。10年の間に、約3000人の牧師たちが原理公聴会につながっています。

 ところが、ある人たちは、統一教会に来たことが知られてしまいました。そして長老派なら長老派の総会で、統一教会へ行ったから除名するというふうに、最初のうちは除名された人もいました。しかし、どんどんどんどんと数が増えて、一人のときは切っていたのですが、10人、20人になると、切るわけにはいかなくなりました。さらに今度は、総会の幹部の人たちが来始めました。幹部が5人だったら、そのうち3人が私たちに賛同しているのですから、総会にその人たちのことを提議しようとしても、多数決では3人が拒んでしまいますから、成立しないのです。

 次に来た人たちは、年は取っているけれども、一番の責任者たちでした。ですから、もう統一教会へ行ったからといって、牧師が追い出されるようなことはないのです。そのメンバーの中には、神父やカトリックの聖書学教授も入っているのです。今までは、私たちの原理講師が牧師に全部講義したのですけれども、今は牧師たちを中心とする原理研究会をつくりました。その人たちが牧師を伝道して原理講義をします。

 そして今は、牧師グループ、長老グループ、女性伝道師グループ、キリスト教の青年部グループ、この四つのグループがあります。

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 次回は、「家庭は愛の訓練場」をお届けします。


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