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信仰の伝統
教会創立以前から文鮮明先生に侍って(82)

 家庭連合の信仰の長兄である金元弼(キム・ウォンピル)先生(1928~2010)の講話をまとめた書籍、「信仰の伝統」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書を通じて神様の深い愛と文鮮明先生の心情の世界、信仰の在り方を学ぶことができます。

金元弼・著

(光言社・刊『信仰の伝統 教会創立以前から文鮮明先生に侍って』より)

第二部[講話集]生命と愛と理想を懸けて
一、何よりも神のものを愛する

▲金元弼先生

祈祷が終わってから

 私たちが一緒にいて、誰かが代表してお祈りする場合、大抵、指導者がお祈りするでしょう。そして指導者が先に「アーメン」(現在は「アーヂュ」)と言います。そうして、皆さんもそろって、「アーメン」「アーメン」と言います。ところが、こっちで「アーメン」と言っているのに、すぐに話し掛ける人を、たまに見掛けます。それは慎んでもらいたいものです。

 お祈りの内容をそのまま聞き入れてくださるようにという心を込めて、また私たちのお祈りを神が喜んで受け取ってくださるようにという願いを込めて、「アーメン」と言うと思います。ですから、「お祈りがそのように成りますように」と言って顔を上げたら、時間を置いて話を始めないといけないのです。「アーメン」と言っている途中ですぐ話し掛けたら、お祈りが一つの形式になってしまいます。

 神が私たちの心を見て、聞き入れてくださるかどうかも分からないうちに、すぐ話し掛けるというのは、神に対してエチケットに反すると思います。

 私がある指導者と一緒にいた時のことでした。何か相談することがありまして、その人が私を呼びました。そして彼も座って、私も座りました。彼はお祈りを始め、アーメンに達し、私も同じく「アーメン」と言いました。

 ところが、私が「アーメン」と言っているうちに話してくるのです。それは、お祈りする者ではなく、お祈りを利用する者です。そういうお祈りは、駄目です。神は聞き入れません。お祈りは、心からの声です。人の前では偽りを言うことができますけれども、神に対しては絶対できません。

 また、他人に対するある感情をもってお祈りする人がいますが、そういうお祈りを神は喜びません。そのことを考えて、これからお祈りする時には、「アーメン」と言ってから、少しでも時間をおいて、次の話に入ってください。

超教派活動で牧師が感動

 先生は韓国の牧師たちに、「アメリカのいろいろな所を観光してください」と言われました。7580歳の牧師ですから、韓国で宗教的な指導者の立場にあり、また、子供がたくさんいる人たちです。その牧師さんたちの子供の中には、博士や、復興師や、牧師もいます。

 この世の中というものは、そういう子供をもっていても、親に世界を回らせるようなことはできません。先生は、「ラスベガスにも行ったらいいですね、皆さん。教会の中に閉じこもっていて、いくらお話ししても、こういう世界があることは分からないのです。どんなふうに教えますか。だから見ることも必要です」と言われたらしいのです。

 彼らは、「超教派活動をするために、韓国にも超教派の建物を造ってください」と申し出たそうです。この牧師たちは、韓国でも有名な牧師ですから、それをとても名誉と考えているのです。それで、統一教会の真正面に建てれば、いろいろと批判を受けると言うのです。統一教会を認めているのに、表立つのは躊躇(ちゅうちょ)するらしいのです。子供の中には、「お父さん、なぜ行きますか」と言う子もいるらしいのです。

 先生は、「ビルディングが問題ではない。私はそれを心配しません。今、皆様は死体と同じようなものです。あす、あさってになったら、皆様は死ななければならない人たちです。男というものは、決心するときは決心して、『私は統一教会の人です』とはっきりさせていくものです。皆様がそういう心で行くとするならば、私はこのイースト・ガーデンを売ってでも、それを全部やってあげます。ですからビルディングが問題ではなく、その心が問題です」と言われたそうです。

 その人たちは、統一教会のメンバーに、「皆さんにはこういう先生がいるから、できないこともできるのだ。そういう先生を迎えている皆さんは、本当に幸せです」と、こう言ったそうです。そして先生のことが分かると、決意して、今度は喜んでやるのです。

 先生は、イースト・ガーデンを売ってでも、神のためならばやるという、そういう先生です。

 もう10年も前からそのことが始まっています。最初、キリスト教が反対しました。そこで私たちは、原理公聴会を設けて、反対する牧師を招待して、原理講義をしたのです。

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 次回は、「実る原理公聴会」をお届けします。


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