夫婦愛を育む 21
信仰が先か? 愛が先か?

ナビゲーター:橘 幸世

 妻は信仰熱心、一方夫はあまりそうでない場合、お互いが相手の信仰に関して干渉しようとすると、夫婦仲に負の影響を及ぼすことは珍しくありません。

 妻は信仰に救いと真実を見いだしていますので、愛する夫にもそれを共有してほしいと思うのは自然のことです。が、求道心旺盛な男性は別として、神様から主体としての本性を頂いている男性には、妻から言われて何かするというのはとても抵抗があります。押し付けやコントロールと感じることもあるでしょう。ましてや、妻が自分よりも教会の指導を尊重した場合、(意識していなくても)反発して意固地になる男性もいます。

 もし、そんな夫を愛するのが難しいと感じるとすれば、妻は、あるがままの夫を、夫という人間そのものを愛しているのだろうか、と振り返ってみる時なのかもしれません。

 子供が親の信仰を共有しなくても、親はその子自体を無条件にいとおしいと思うように、夫の信仰の有無に関わらず、夫自体をいとおしいと思うことが、やがて彼の心を柔らかくしていくことでしょう。

 仮に夫が妻と信仰を同じくしなくとも、妻が信仰をもつことを反対したり妨げたりしないのであれば、夫が妻の信教の自由を尊重してくれていることに、まず感謝しましょう。そして、妻も夫の信教の自由を尊重しましょう。 

 夫にも同じ信仰をもってほしいと願う婦人たちから助言を求められると、「妻がその信仰をもつことによって、夫の幸福度がアップすることがポイントです」とお答えしています。
 男性は目に見える結果・実績に重きを置くのです。