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心情開拓
心霊を育てる生活原則(78)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』より)

4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年1121日)

▲李耀翰先生

【モーセ路程】
三大奇跡の意義

 この奇跡も、原理的な奇跡で、ただその時のモーセだけを信じさせる目的ではなく、イスラエル民族だけに見せる奇跡でもなく、今の私たちにまで意味をもっているのです。将来復帰して、創造目的をなすまでの内容を含んだ奇跡なのです。

 ヤハウェは、私たちに何かを見せる時、「その時だけ見て、忘れてもよい」という教育はしないのです。永遠の神だから、永遠な内容をもって私たちに見せるのです。私たちは見せてもらう時、その時だけに必要だと思って、それ以上考えません。だから現代神学は、「旧約など神話であり、現代になってそんなものは必要ないと」、こう見ているのです。

 夢を見ても、「その時私に必要だったから見せてくれた」、「その時だけ教育に必要だから見せてくれた」と、みな思ってしまうのです。今になって解釈してみると、今の私たちを教育する内容を含んでいるのです。

 「杖(つえ)を投げたら蛇になり、蛇を捕まえたら杖になった」。これは神が、無形世界でアダムを創造したことを意味し、アダムは神の杖、神の実体だということを意味したのです。杖を、自分を保護するために持つように、神は人間を、杖の立場で造ったのです。将来来る二番目のアダム、メシヤを意味しているのです。すなわち、イエス様を意味しているのです。

 「手を懐に入れるとらい病にかかり、2回目に入れると治った」。初めのエバに抱かれてらい病にかかった人類は、もう一回抱かれてきれいになるというのは、イエス様の相対者がいなかったから、聖霊のことを意味しているのです。

 次に、「水をくんで、道に水を注いで血に変えた」。水は堕落人類を意味し、血は有機物なので、命あるものに変える、すなわち救われる、真の子女になるという意味をもっているのです。

 三大奇跡は、三つの意味をもっているのです。これを見ると、この地上に本当の父母が現れて、本当の子女を立て、本当の家庭を探さなくてはならないという意味を含んだ三大奇跡です。それを見せたあとには、モーセもエジプトに行かなくてはならない信仰をもったのですが、意味は分かるはずがないのです。今になって分かったのです。

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 次回は、「三大奇跡後の『否定』」をお届けします。


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