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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第102回 感受性が強すぎてHSPかもしれません

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回は、「感受性が強すぎてHSPかもしれません。どんなことに気を付けたらいいですか?」という質問に対してお答えいたします。

 HSPは、「Highly Sensitive Person」の頭文字を取った言葉で、「生まれつき感受性が強く敏感な気質を持った人」という意味です。
 これは、心理学者、エレイン・アーロン博士によって提唱された概念です。

 周囲の環境によるものではなく、ストレスを処理する役割を持つ扁桃(へんとう)体が生まれつき活発で、敏感に不安や恐怖を感じてしまうという性質を持っています。

 そんなHSPの特性を持って生まれた人は5人に1人の割合で存在し、人口の1520%に当たるといわれています。

 HSPには四つの特徴があります。
 第1の特徴は、物事を深く考えて行動することです。
 洞察力が高く、人よりも多くのことに気付くため、一を聞いて十のことを想像できるような側面があります。
 気になった情報、興味のあることについては、納得するまで観察、調べるなどしてとことん突き詰める傾向もあります。

 第2の特徴は、過剰な刺激を受けやすいことです。
 感度の良いアンテナを常に張っている状態なので、不特定多数の人が行き交う人混みなどは情報や刺激が一気に押し寄せるため、神経が高ぶってしまいます。
 人からの言動に傷つきやすい一面もあります。

 第3の特徴は、共感力が高いことです。
 別の人が怒られているのに、その場に居合わせただけで自分が怒られたように傷つくなど、強い感情反応があります。
 他者との心理的な境界線が薄いかたが多く、相手に共感し過ぎ、時には過剰に同調して、相手の気分や考えに引きずられてしまうこともあります。

 第4の特徴は、ささいなことに気付くことです。
 周囲の人の放つ雰囲気をはじめ、光、食べ物、におい、肌に当たるもの、気候の変化など、五感で受ける微細な刺激に影響を受けやすいとされています。何に敏感になるかは人それぞれです。

 HSPの人が心がけるべき点が四つあります。

 第1は、完璧な自分を求め過ぎないことです。
 細かな点もよく気付くので、完璧を求めるあまり自分を追い込む場合があります。過度に自分を追い込まず、好きな面に目を向け、ありのままを受け入れましょう。

 第2は、責任を自分一人で背負わないことです。
 自分の責任を認めることは良い点ですが、他者の責任や自分では対処できない影響を見極めることも必要です。
 苦手な人と距離を置いて、何でも話ができる理解者がいることも有効です。

 第3は、他者との境界線を設けることです。
 他者との境界線を設け、自分軸で物事を考える意識を持ちましょう。

 第4は、自分の思慮深さを理解することです。
 ほとんどの人が自分ほど周囲に気を使っていないことを知り、他者の言動を重く受け止め過ぎないようにしましょう。

 このような特徴は、見方を変えれば長所です。
 仕事であれば、専門性の高いクリエイティブ系の仕事が適職です。
 他にも、人の心と体をケアする仕事、動物や自然と関わる仕事など、自分の個性を生かす仕事に就くなど、自分が適応できる環境を探してみましょう。

 過度な生きづらさを感じたら専門の医師にご相談ください。

 皆さんからの質問をお待ちしています。
 「人生相談QA」で、ほぼ5分でお答えいたします。
 また、お会いしましょう!

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