愛の知恵袋 164
家庭菜園のすすめ

(APTF『真の家庭』285号[2022年7月]より)

松本 雄司(家庭問題トータルカウンセラー)

疲れた心を癒してくれる動物たち

 私は人生の悩みや家族問題について様々な相談を受けてきましたが、何らかの精神的な悩みを抱えておられる方々と交流するとき、心の安定や気力増進の方法として、動物の飼育や家庭園芸を勧めています。

 更年期になると体調が悪くなり、更に精神的にも鬱状態になる方は少なくありません。そういった時には、身近でできる気分転換や心の癒しが必要です。

 私たちにとって心の癒しとなり楽しみとなる最良の方法は、心の通じる友人と対話をする時間を持つことです。

 しかし、そのような友人が身近にいない場合は孤独であり、気うつになります。

 そういう場合には、私は動物との交流をお勧めしています。犬や猫を飼って家族のように可愛がっている人はたくさんいます。犬・猫が無理ならもっと小さなペット動物でもよいですし、小鳥や金魚やメダカでもいいですね。

 動物の世話をし、触れ合うのは楽しいものです。えさをやるとパーッと寄って来ておいしそうに食べてくれるのも嬉しいです。更に、自分になついてくれるようになると一層可愛いものです。

 私も幼い頃から、犬、猿、鳥、魚、昆虫と、ずいぶん多くの動物を飼いましたが、触れ合ってみればみるほど、動物も植物も私たちの「愛の対象」として神様が創造して下さったものだと、つくづく感じます。

 動物は純真でウソをつかず、愛情を注いだ分だけ全身で応えてくれます。そして、私たちの心の疲れや痛みを癒してくれ、生きる力を与えてくれます。

誰でも手軽にできる家庭園芸

 動物を飼うのが難しいという場合には、家庭園芸をお勧めします。もし、自宅の近くに利用できる畑があれば最高です。そこで存分に園芸を楽しむことができます。

 畑はないが自宅に庭があるという方は、たとえ12坪の庭でも工夫次第で充分に園芸を楽しむことができます。

 マンションやアパートにお住まいの場合は、ベランダが立派な家庭菜園になります。

 実は、私も本当は庭のある家に住みたいのですが、諸事情でずっとマンション暮らしです。そこで、ベランダを使ってプチ園芸を楽しんでいます。

 以前から鉢とプランターで各種の花や木を育てていましたが、2年半前から孫たちと暮らすようになったので、花木は半分にして、今は野菜と果物を植えています。

 果実のなる樹木類では、以前、サクランボ、ブルーベリー、キウイ、桃などを育ててみましたが、4階というわが家の環境ではうまく育ちませんでした。

 現在育っているのは、ミカンとイチジクとオリーブとビワです。一番栽培しやすく確実に実を付けてくれるのはイチジクです。

 実のなる木や野菜は受粉できなければ着果しません。4階のベランダでは蜂や蝶などの昆虫が来ないので、手で受粉させてやります。私は先をほぐした綿棒で受粉させますが、ミカンやパプリカは雄しべの花粉を雌しべに、キュウリやメロンなどは雄花の花粉を雌花に付けてやらなければなりません。

 その点でイチジクは何もしなくても実を付けてくれるので楽です。洋種で小ぶりの実ですが、毎年、夏に20個~30個のおいしい実をつけてくれます。

趣味と実益を兼ねた手ごろな楽しみ

 野菜類は、昨冬は小松菜とレタスとバジルを育て、小松菜はみそ汁の具に、レタスとバジルは23日おきに葉を摘んで、おいしい野菜サラダになりました。

 今春からは、サニーレタスとクレソンを種から育て、すでに食卓へ。そして、キュウリとゴーヤとトマトとパプリカは苗を購入してきて育てています。

 4歳と7歳の孫たちが水やりを手伝ってくれますが、収穫する時にもやらせてみます。すると、日ごろは肉が好きで野菜を食べたがらない2人が、ベランダで採れた野菜は喜んで食べてくれるので不思議です。

 家庭菜園の良い点は、第1に、忙しくて何かとストレスの多い私たちの心を癒してくれる「ミニ・オアシス」になること。

 第2に、子どもたちの情操教育にも最適であるということ。

 第3に、趣味にとどまらず、毎日の食卓に彩りを添えてくれる実益となること。

 第4に、少しの時間と安価な経費で出来る最も手ごろな楽しみだということです。

 全くの初心者でも大丈夫です。育て方はネットでいくらでも学ぶことができます。誰でも手軽にできるものであることと共に、奥が深いのも魅力の一つです。

 この夏、ぜひ、あなたも始めてみませんか!

オリジナルサイトで読む