私の心の中にいる神様 116
トイレのスリッパとの会話

 良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
 毎週土曜日に配信予定です。

トイレのスリッパとの会話

(女性 60代)

 幼い頃から私は、母に「靴はちゃんとそろえるのよ」と優しく言われてきました。
 そのおかげか、教会に入教してからも、独身時代は、教会のみんなの靴やスリッパをそろえるのを、何の苦もなくやっていました。

 ところが家庭生活に入ってからは、「早く洗濯物を干さなければ」「早く食事を作らなければ」などと、心はいつも次の行動に向かっていて、靴やスリッパには目もくれなくなっていました。

 気が付けば、靴やスリッパはいつも脱ぎっぱなしで、あっち向いたりこっち向いたり、足の歩幅のままそこにあったり……。
 常に追われるような生活だったのです。

 ある日、トイレのスリッパに声をかけてみました。
 「あなた、こんな狭いところにずっといて孤独じゃないの?」
 すると、「孤独? 孤独? 孤独じゃありませんよ」と、私の心を通して返事がありました。

 「へぇ、そうなの」
 「また、来てくれるから寂しくないよ。楽しみに待っているよ」
 「でも、いつもきれいにそろえてあげられなくてごめんね」
 「そろえなくて大丈夫! 大丈夫!」

 私はこの会話に感動し、心がとても平安になりました。
 そして、周りの万物にも声をかけてみました。
 すると驚いたことに、万物は皆、感謝してそこに存在していることが分かったのです。

 そして、「大丈夫、大丈夫」とか、「あなたと一緒にいられてうれしい」などと言って、私を慰労してくれました。

 万物にも心のような部分、性相的部分があると統一原理で学びましたが、こんなふうに会話ができてしまうものだったのですね。

 それ以来、トイレの後はスリッパを、かがんで右手で丁寧にそろえるようになりました。
 自己牧会プログラムで教えている「天国人の生活」に少しでも近づけるよう、これからも心掛けていきたいと思います。

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 次回は、「“お米10キロの重荷が取れました」をお届けします。


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