https://www.kogensha.jp

『祝福家庭』87号(2017年 冬季号)
「小学生教育Q&A
〜子供を育むコミュニティー〜

家庭教育局成和子女部 部長・齋藤安正

【Q】
 小3の男の子をもつ母親です。公園で遊ぼうと誘っても、息子は「お母さんと一緒に行ってもつまらない」と言い、家でゲームばかりしています。
 どうしたらいいでしょうか。

【A】
 子供に良い影響を与えるコミュニティーについて触れてみたいと思います。
 我が家のことですが、最近子供たちは将棋にハマっています。1年に何度か私の実家へ遊びに行った際、祖父(私の父)から教えてもらったのがきっかけです。

 子供たちは、たまに遊びに行って接する父方の祖父母が大好きです。理由はさまざまあるでしょうが、思う存分、甘えられることが大きいと思います。

 実家には自宅で遊んでいるようなゲームはありません。子供たちは、その環境や祖父母の趣味に合わせるしかないので、普段あまりしないことにも取り組もうとするのです。
 お正月であれば、凧(たこ)揚げや近所の神社への初詣が定番になっています。

●「教会の大人」の姿が与える影響
 文部科学省は、「社会全体で子どもを育て守るためには、親でも教師でもない第三者と子どもとの新しい関係=『ナナメの関係』をつくることが大切である」と述べています。

 一昔前、子供たちは親や学校の先生など、「タテの関係」にある大人だけではなく、地域のおじさんやおばさん、お兄さんやお姉さんなど、「ナナメの関係」にある人々と触れ合う機会が多くありました。
 親や先生とは違う立場から意見され、褒められながら育ったのです。

 今では、アニメの定番キャラクターである“カミナリオヤジ”がげんこつを落とすシーンは、身近に感じられないのではないでしょうか。

 同様に家庭連合において、お互いに頼り、協力し合えるコミュニティーが重要になってきます。
 親としての責任は、神性・本性を引き出しやすい人間関係や環境をつくることですが、親の力だけでは限界があります。

 小学生までは、教会に“本人の意思で”行くというより、“親に連れられて”行くことが多いと思います。
 「原理」やみ言を知的に理解し、主体的に信仰生活をすることも難しいです。
 子供たちにとっての教会の価値は、仲の良い友達がいるかどうか、教会学校が楽しいかどうかに大きく左右されるのが現実でしょう。

●親子に必要な「三位基台」
 子供たちが教会との関わりの中で「ナナメの関係」を築くことができる場として、「地域の祝福家庭との交わり(コミュニティー)」がとても重要だと考えています。

 例えば、バーベキュー、川遊び、登山、花火、プール遊び……なども、各家庭でするより、人数が増えれば楽しいし、家族以外の人が加わることで全く違うものになります。
 釣りやスポーツなどの経験のない場合でも、親同士が助け合うことで可能になります。子供たちの遊びや趣味の幅を広げ、成長につなげられるのです。

 真のお父様が祝福家庭の伝統として「三位基台」を与えてくださいました。この教えは親にとって必要であるとともに、祝福子女の正しい成長にも欠かすことはできません。

 お父様の残された伝統を、家庭連合時代を迎えた私たち祝福家庭が定着させることが願われています。

*補足〈子供たちが築く人間関係〉
タテの関係:親、師(学校や塾、習い事など)、教会学校の先生
ヨコの関係:同級生、従兄弟・従姉妹、教会の兄弟姉妹(同期)
ナナメの関係:親や師でない第3者の年上の大人(ありのままを受け止め、褒めたり、応援したりしやすい立場)

---

 こちらの内容は『祝福家庭』87号「子供を育むコミュニティー」で詳しくお読みいただけます。
 購読はコチラ