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『祝福家庭』76号(2015年 春季号)
誌上説教
真のお母様の心情を相続して

阿部美樹・教会成長研究院 院長(当時)

 前回に続き、後編を紹介します。

 私たちは今、天の父母様、真のお父様の願いである天一国を実現するために、真のお母様を中心として歩んでいます。
 ここで、いま一度真のお母様の立場を確認してみましょう。

愛天愛人愛国の生活基準を相続する

 母の国・日本で生きる私たちは、真のお母様の心情と事情、願いを感じながら生活することが大切です。お母様と一つになりなさいと、お父様は幾度、語られたことでしょうか。

 「六千万人の日本の女性たちは、すべてお母様の分身です。お母様の苦労を体恤し、体験できる生活をしなければなりません。教えて分かるものではないのです。お母様が涙を浮かべる生活をするときは自分たちも涙を浮かべる、そのような体恤圏をもたなければならないというのです。一体になるのです」
(『真の父母の絶対価値と氏族的メシヤの道』)

 真のお母様の歩みは、堕落したエバの過ちを蕩減復帰し、三大祝福を復帰するための歩みでもありました。

 エバが堕落することで犯した過ちとは、第一に天に対する信仰を立てることができず神様を裏切ってしまったことです。
 第二にアダムへの裏切りです。また、アダムを誘惑し堕落させました。
 第三に、僕(しもべ)である天使長の誘惑に逆主管されて堕落し、万物以下の立場に落ちてしまいました。

 このことによって、神様との関係を通して育む「個性完成」の道が閉ざされ、アダムとの関係で育む「家庭完成」の道が閉ざされ、万物との関係で育む「主管性完成」の道が閉ざされてしまったのです。

 お母様は、エバの過ちを蕩減復帰し、真のお父様と共に三大祝福を復帰されたのです。

 お父様のみ言から、お母様がどのようなお方か考えてみましょう。
 第一に、お母様は霊的に大変繊細でいらっしゃり、全てを明確に読み解かれるお方です。
 第二に、真のお父様に対して絶対的忠誠と献身の方です。お父様がどのような方向に導いてもいつも喜んでついて行かれます。
 第三に、無私のお方です。全ての所有物は天の父母様と天宙のものとされ、どんなに貴重なものでも誰かに与え、誰かを喜ばせる私心のない生活を貫いておられます。

 お母様は正に、愛天愛人愛国の生活基準を立てていらっしゃいます。お母様だからこそ、エバが堕落することで犯した過ちを蕩減復帰し、三大祝福を復帰していかれるのです。

 私たちがこのようなお母様と一つとなり、お母様と共に歩んでいけば、どんな苦労も涙の歩みも勝利へとつながります。
 お母様が涙されるとき私たちも涙し、お母様が空腹を感じられるとき自分も空腹を感じるよう、体恤していきましょう。

「無私」こそ成功、勝利の鍵

 堕落人間は自己中心になり、自己主張して、自己満足、自己判断しながら過ごしがちです。
 しかし、そうすればするほど不平不満が泉のように湧き上がってきます。不平不満を言い始めると、サタンから讒訴(ざんそ)され、天から与えられた位置と立場を失ってしまいます。

 理論的に見ても、客観的に見ても、たとえ不条理だったとしても、神様の試練として、受け止めていくことが必要です。

 「先生に不平を言いたい人がいるかもしれませんが、もしお母様がその苦難に対して不平を言って使命を果たすことを中断したり、『先生、あなたが誰であっても関係ありません。私は行きます』と言っていたなら、あるいは行かなくても、いつも不平ばかり言っていたなら、お母様は皆さんのお母様ではありません。それと全く同様に、先生が皆さんをある立場に置いて何かの役割を与えたとき、もしそれに対して皆さんが不平を言い始めるならば、そのときからその位置と立場を喪失するということです。自己中心になって不平を言い始めるとき、結局すべてを失い始めるのです。実に、無私こそは成功の鍵なのです」
(『真の愛の勝利者』)

 無私の心情で勝利された真のお母様です。愛の十字架を越え、最低の立場から真の愛をもって歩まれました。
 そのようなお母様の心情と一つとなり、お母様の勝利を相続していきましょう。

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