青少年事情と教育を考える 9
児童ポルノのまん延

ナビゲーター:中田 孝誠

 今年11日の読売新聞に「児童ポルノ7200人購入名簿 検事、警官ら」という記事がありました。

 警視庁が昨年5月に摘発した児童ポルノ販売サイトの関係先から、約7200人分の購入者リストが押収されました。このサイトは会員制で、リストには検事や警察官、医師、地方議員、東京都職員、僧侶、人気漫画家などの名前があったということです。しかも2年間に約25000万円の売り上げがあったそうです。警視庁は約200人を児童買春・児童ポルノ禁止法違反の容疑で書類送検しました。
 7000人という規模もそうですし、社会的地位の高い職業の人までいるのですから、倫理観はどこへ行ってしまったのかと考えざるを得ません。

 警察庁がまとめたデータでも、児童ポルノ事件の検挙者は年々増え続けています。警察が昨年1年間に検挙したのは2413件、検挙者は1703人。この10年間は毎年、件数は200件から300件、検挙者も毎年100人程度ずつ増えています。被害児童は昨年1216人に上りました。

 参照:平成29年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況(警察庁生活安全局少年課)
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 日本はもともと先進国の中で「単純所持」が禁止されていなかったため、「児童ポルノ大国」「輸出国」などと海外から批判されてきました。現在は法改正され、単純所持でも処罰されるようになっています。しかし、親が自分の子供の写真を販売しているケース、幼少期に撮影された画像がインターネットに流出して被害者が苦しむケースなど、問題は広がっています。今は子供をお金もうけの手段にしたり、欲望を満たす対象にする大人が徐々に増えているというわけです。

 日本はかつて、子供を愛護し大切にしていました。子供を中心に家族や近所の人たちが仲良く過ごす姿があちこちで見られ、欧米の人たちには「子供の楽園」に見えたという記録が多く残されています。

 性倫理が崩壊していることももちろん大きな問題ですし、子供を大切にするという気持ちも社会から絶対になくしてはならないはずです。