コラム・週刊Blessed Life 174
「クレージー!」な大谷翔平、米国での二刀流の挑戦

新海 一朗(コラムニスト)

 今、アメリカ人を興奮させ、日本人を興奮させている出来事といえば、もちろん、「大谷翔平、Shohei Ohtani」の活躍であることは明々白々たる事実であり、それ以外にはありません。人々が彼の活躍に心が躍る時、コロナ禍などは完全に吹き飛んでしまいます。

 大谷翔平の「クレージーさ」は、投げることと打つことの二刀流のすごさを指しているのは言うまでもありません。
 「打つ」に専念しても、「投げる」に専念しても、大変なレベルを求められるメジャーリーグベースボールの世界において、二刀流などは考えられないというのが、一流メジャーリーガーたちの声であり、常識です。しかし、大谷はそれをやってのけているのです。恐るべき挑戦であると言えます。

 メジャーリーガーの一流打者、一流投手が口をそろえて言うことは、どちらか一つに絞っても大変な世界、それがメジャーリーグであるというのに、大谷は二つを桁違いの完成度でファンに見せつけている、信じられない、化け物だ、という感嘆の眼差しで、大谷を評価し、称賛します。

 投げれば160キロ、打てばホームラン、投げても一流、打っても一流という前人未到の領域に達するただ一人の偉大なプレーヤーになる可能性を背負って、プレーしているというのが現在の大谷翔平の偽らざる姿です。
 他のプレーヤーたちの2倍のエネルギーを使う立場ですから、本当に、精神的にタフでなければ、つぶれてしまうでしょう。

 大谷翔平がアメリカに渡り、エンゼルスで華々しいアメリカデビューを飾ったのは2018年でしたが、右肘の損傷で、2度の手術を行わなければならなくなったことなど、試練が待ち受けていました。
 2020年はコロナ禍で、アメリカも日本も、スポーツ界全般、野球も盛り上がりを欠く年となり、大谷の活躍を見るというような年ではありませんでした。

 そして今年、2021年。復活した大谷翔平がファンの前でプレーを開始した時、以前とは違う、一回り大きくなった大谷を人々は見ているのです。
 まさに復活を遂げた大谷翔平、メジャーリーグの舞台でつかんださまざまな学びを完全消化し、体力面も、精神面も、技術面も、全てグレードアップした大谷翔平がマウンドに立ち、バッターボックスに立っているのです。
 アメリカでグレートになるための必要十分な条件を全て飲み込み、マスターした大谷が、球場にいるのです。7月4日(現地時間)、大谷は31号ホームランを放ちました。これからどんどん号数を伸ばしていくのは間違いありません。精神的な充足感、安定感もあるでしょう。余計な惑いや不安はないはずです。

 非常に充実した大谷翔平が、日米球界の新しい記録を樹立する道に立っていると思います。イチローや松井に続くでしょう。今や怖いものなしの大谷翔平が、アメリカ球界でボールを握り、バットを握り、仁王立ちしている姿であるかのように見えます。

 29歳・松山英樹のマスターズ制覇、26歳・大谷翔平のメジャーリーグ大フィーバー。この若い二人がアメリカを飲み込んでいます。
 日本の若い世代が、これからの世界において大活躍することを暗示、予告しているかのようです。スポーツだけでなく、政治、経済、科学、文化、あらゆる分野で日本の若い世代、二世、三世たちがびっくりするような活躍を見せてくれると確信します。

 時代は、若い世代へと引き継がれつつあります。日本の若者たちの才能が爆発し、21世紀の平和文化を主導する責任と使命を担うことでしょう。