青少年事情と教育を考える 152
海外協力の意欲育てる家庭での豊かな体験

ナビゲーター:中田 孝誠

 国立青少年教育振興機構が3月、青年海外協力隊の活動に参加した人を対象にした意識調査の結果を公表しました。

 同機構は昨年も、一般の成人を対象に、社会を生き抜くために必要な資質・能力と、それを育む幼児期から青少年期の体験活動について調査しています。

 今回の調査によると、協力隊として発展途上国で活動に参加した人は子供の頃の家庭での体験や友だちとの外遊びの体験が豊かで、「へこたれない力」や「意欲」「コミュニケーション力」といった社会を生き抜く資質・能力が高いという結果が出ました。

 例えば、小中学生の頃、「家でのあいさつをすること」「家族の誕生日を祝ったこと」「家族で季節の行事(クリスマス、節分等)をしたこと」「家族でスポーツをしたり自然の中で遊んだりしたこと」「家族からの愛情を感じたこと」が「何度もある」という割合が、協力隊参加者は一般の人に比べて20ポイント以上高くなっていました。

 このことについて同機構は、「子どもの頃の家族関係が密接で良好だったことがうかがわれる」と分析しています。
 他にも、「公園や広場で友だちと外遊びをしたこと」「集団での外遊び(おにごっこ、かくれんぼ、缶蹴り等)」でも、協力隊参加者の割合が高くなっています。

 この点でも、文化や生活環境が異なる海外での活動に参加しようとした土台に、子供の頃の豊かな体験で培われた自己肯定感があったと分析しています。

 若者が内向きになったと言われる中、世界に目を向け、公的な活動に取り組もうとする意欲を、家庭の力が育てているというわけです。