青少年事情と教育を考える 149
「結婚」の意味を伝える教育

ナビゲーター:中田 孝誠

 前回、少子化が予測以上に進んでいること、少子化の最大の要因は若者の未婚化・晩婚化にあること、そして若者の結婚する力を奪っている要因に「親の過干渉がある」ことを紹介しました。

 少子化の要因が若者の未婚化にあるということは、若者の結婚を促進する政策を打ち出す必要があります。

 そこで自治体が新居購入の支援など結婚支援事業を行えるよう国も補助をしていますが、なかなか進みません。また、個人の意思で決める結婚について、国や地方自治体が直接「結婚しよう」と言うこともできません。

 本来は学校教育で結婚の意味について教えるのが全ての子供が学ぶことができるという意味で効果的ですが、現状では難しいことから、多くの自治体が「ライフデザイン教育」という形で高校生など若い世代に結婚して地元に定着してもらうというプログラムを作成しています。

 また、有識者の中には、結婚教育、または結婚学として若者に語っている人たちもいます。

 例えば「婚学」を提唱している佐藤剛史氏(九州大学助教)は、人生を幸せに生きる力、総合的な人間力を身に付けることを教育の目標に挙げています。婚学は人生教育だというわけです。

 佐藤氏は、結婚では得られるものがとても多いこと、大切な家族ができること、相手を喜ばせることの喜び、自分の命より大切と思える子供を生み育てることの喜び、命のバトンの大切さを感じると語っています。そして各個人の幸福は社会全体の幸福につながるということを教えています。

 今の社会では、結婚についてネガティブな情報も増えていますが、幸福な人生に関わるものであることを、特に教育の場でもっと語っていくべきではないでしょうか。

参考:『大学で大人気の先生が語る〈恋愛〉と〈結婚〉の人間学』青春出版社 他