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新・熱き祈祷のすすめ 1

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「新・熱き祈祷のすすめ」を毎週月曜日配信(予定)でお届けします。
 祈りの必要性や祈りの種類、実践方法をまとめた祈祷の手引書です。

松本 雄司・著

(光言社・刊『新・熱き祈祷のすすめ』より)

はじめに

 皆様の中で、「祈りが苦手だ」と感じている人はいないでしょうか。信仰生活を始めて間もない方はもちろんですが、長い間信仰をもっている方でも、「実は苦手で困っている」と率直な悩みを打ち明ける方も少なくありません。

 祈らねばならないと思う、祈りを勝利したい、……けれども、どうもうまくいかない──というのが誰しもの切実な悩みです。実は、ほかならぬ私自身が、祈りの苦手な一人でしたし、今でも苦手であることに変わりはありません。ただ、以前と違う点は、祈りの重要性とその偉大な力を実感として知るようになったということです。

 1967年、人生の問題に悩み道を求めてきた末に、私は「統一原理」に触れることができました。それから9年間、他の信徒と同じように、日常の祈りや祈祷会などを行ってきました。しかし、本当の意味で「祈りを勝利した!」という実感はありませんでした。いつしかマンネリ化し、活動に忙しく追われるのみだったのです。

 そんな中で、1976年、初めて本気で祈祷と取り組む決意をしました。生涯の中で、いつか一度は真正面から取り組まなければならない課題だと痛感したのです。丸一年かけて、全力投入して祈祷に取り組みました。闘いは決して容易なものではありませんでした。しかし、その結果、私が得た恩恵は、あまりに貴く、大きなものであったことを忘れることができません。

 全国牧会者修練会で、その経験を証(あか)ししたのがきっかけとなって、各地で証しを頼まれるようになり、やがてそれらを体系的にまとめて、「実践的祈祷学」として講義をすることになりました。その内容を光言社が本にしてくださり、『熱き祈祷のすすめ』として出版されたのが1987年のことでした。

 以後、多くの方々がこの本を読んでくださり、祈りに取り組む時の“親しき友”にしてくださったことを、神様に深く感謝しています。地方に行くたびに、兄弟姉妹から、「あの本を何十回も読みながら祈祷に取り組みました」、「あの本に出会ったおかげで、こうして生き残っています」というようなお話を聞くのは、思いもかけない光栄なことでありました。

 初版から20年ほどの歳月が流れ、絶版になってからも久しいのですが、行く先々で、「あの本はもうないのですか?」と聞かれることが多く、天のみ意(こころ)ならば、またいつか復刊できますようにと祈っておりました。このたび、新たな内容も加え、光言社の新版として復刊できることになり、感謝に堪えません。

 新版の発行に当たり、引用のみ言(ことば)を補充するとともに、大幅に加筆修正いたしました。特に、この間、天の摂理は大きく進展し、祈祷の仕方も大きく変わりましたので、新時代に即するため、第九章「新しい時代の祈り」を加筆しました。また、祝福家庭が増えて祝福二世の数も一世をしのぐほどになってまいりました。よく御夫婦から「子女にどのように祈りを教えたらよいか」という質問を受けますので、そのニーズにおこたえするために、第十章「子女への祈祷教育の仕方」を付け加えました。

 本書が、信仰の道を踏み出した若き青年にとって、神様との交流の扉を開くための助けとなり、また、家庭をもって子女に祈りを教えようとする御夫婦にとって、少しでも参考になれば幸いです。

 皆様の御家庭に神様の恩寵(おんちょう)が限りなくあらんことをお祈りいたします。

 2006年9月23日 松本雄司

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 次回は、「祈りとは何か」をお届けします。


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