興亡盛衰 3

 30年前に発刊された『文鮮明(ムン・ソンミョン)師御夫妻メッセージ集 青年の希望』の中から、第1弾の「青年の希望」に続いて、第2弾として「興亡盛衰」のみ言をお届けします。
 「膨大な文師の講話集の中から、特に日本の青年に対して希望を与えようと、日本語で語られたもの」が選ばれ、まとめられたみ言集です。
 若い世代はもちろん、全世代にお読みいただきたい、読めば読むほど、元気が出てくるメッセージ集です。(一部、編集部が加筆・修正)


(光言社・刊『文鮮明師御夫妻メッセージ集 青年の希望』〈1995年11月10日初版発行〉より)

 「興亡盛衰」のみ言は、1971321日、韓国・水沢里の中央修練所において、訪韓した百余名の日本の統一教会のメンバーに対して語られた、文鮮明師の講話です。

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宗教による文化圏

 そこで人間は、人間以上の力で、人間以上の生命力によって、環境に引かれるのではなくして、環境を引っ張っていく、主体的立場に立ち得る理想世界を願わなければならない。
 その理想世界は、そうするには、人間ばかりではなくして、絶対なる神がいるとするならば、神自体もそれを必要とせざるを得ないものである。

 その神を、観念的な、ある空想的な実体としてでなく、生活圏内の神として、歴史圏内の神として、現世あるいは国家圏内を動き得る神として、世界の文化とか、世界のあらゆる制度を動かし得る、そういう神として、いかに迎えるかという問題が、その絶対なる理想世界をなし得るかという問題とつながっている。
 そのような立場において、人間世界においては、宗教というものがある。

 人間が高い、あるいは高尚なる理想を願う心をもっていればこそ、制限や、ある限界を乗り越える絶対者なるものを慕わざるを得ない。それを媒介として、われわれは理想世界を誘導してこなければならないという立場を思わざるを得ない。
 そのような立場から思ったときに、人類の歴史は未来へ未来へと発展してきているが、その原動力となり得る力は、どこから来るか。人間だけの力ではなくして、神に慕い寄る、その思いの因縁から、歴史は発展してきた。そのような摂理になっている。全て歴史はそうなっている。

 われわれの歴史に現れている全ての文化というものは、人間が意識してつくった文化ではなくして、宗教を起源としての文化であるということは事実である。そういう内因があるからこそ、そうならざるを得ない。
 皆さん一人一人も、「われは世界的人物になる」、またその世界より以上の理想世界があった場合には、「その理想世界の中心者になりたい」と、そう思う。その自分のもっている思いの力というものは、ある圏内で望む人においては、その圏内に支配されたくはない。いつもそれを乗り越えたいと思う。それ以上の何かを求めている。それを見れば、その思いがあればこそ、未来の発展の要因になり得る。何かを考え、その思いによってわれは引きつけられ、そのような動機があればこそ、現実生活圏内を達観し得る、あるいは忍耐し得る力となる。

 自分ながらの良心の望みから考えてみても、そのような考えをもつその時においては、人間は絶対堕落しない。絶対滅びない。何か背負い、暗中模索している、そういう境地に立っている者においては、発展の跡を残すことができる。
 後退するとか、滅びるとかという結果は残さない。それはわれわれ生活圏内に、皆さんが毎日体験することである。一人の人間の生活を中心として考えてみても、そのような働きをして生きている。

 全ての歴史の中心において、その歴史が滅びるか滅びないかという問題も、結局は歴史以上の思想を思いながら、民族であれば民族、国家であれば国家がそれを思いながら、それはみんなの望みであるけれども、自分の望みであると思って、その方向に全国民が進んでいくならば、その国は絶対に滅びない。努力を続ければ続けるほど、それに比例した発展の跡は残る。 そのような思いもなくして、体の願うまま、生活圏内に覆われた場合には、滅びる。 より以上の目標を思わず、自分ながらの一日の生活圏内に限って、食べれば喜ぶ、遊べば喜ぶというような生活を営む者は、後退せざるを得ない。そのような民族は、滅びざるを得ない。

 こう思うとき、それが栄える、発展する、善の結果に近づくという、その根底になる動機とは何か。
 それは良心であり、その良心を中心として世界とつながる考えをもつ、人格による。そのような考えによって、発展の要因をなし得る。それを慕い合い、そして組み合うところには必ず、ある実体を残していく。それは歴史の事実である。
 そうすると、数千年間民族から取り去ることのできない思想をもつ民族があるとすれば、世界においてどうなるか。 その思想を中心として、いかなる迫害が加わっても、迫害を取り除いて黙々と進んでいくという民族があるか。そういう文化の歴史において、残った文化圏があるか。あれば、それは素晴らしいものになるだろう。

(続く)

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 次回は、「新しい思想『統一思想』」をお届けします。

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