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ほぼ5分で読める統一運動 55
世界平和の実現に宗教が果たす役割は絶大

稲森 一郎

 文鮮明(ムン・ソンミョン)師は、平和世界実現への道について、このように言明しています。

 「平和の世界に進むに当たって、方向が二つになってはいけません。政治の方向、宗教の方向が統一された方向でなければならないというのです。そのためには、宗教が指導しなければなりません。心が体を支配するのが原則なので、心的宗教圏を結成するのが、1991827日の『世界平和宗教連合』創設大会です」(天一国経典『真の父母経』1287ページ)

 心(宗教)が体(政治)を支配する原則があると文師は述べています。
 これは宗教の価値がどれほど大きなものであるかを示しています。

 政治家が政治を通して平和な国家や世界を実現しようとする時、ただ政治的な政策理念だけで平和を実現するのは難しいのです。
 宗教的な精神(愛、思いやり、慈悲、慈愛、仁など)を併せ持って平和を実現する政治指導者であることが求められるということです。

 民主主義になぜ価値があるかというと、宗教の自由、信教の自由という高貴な精神の自由をうたっているからです。

 三権(立法、司法、行政)、金融、言論という人間の理性が生み出す政治、経済、言論の論理だけでなく、宗教の特質である心情論理が政治の根本を流れるようにしなければ、対立・闘争は永遠にやむことはありません。

 心情論理が政治や経済に注入された時、高次の政治と経済が生まれます。このことを知らなければなりません。

 文鮮明・韓鶴子(ハン・ハクチャ)夫妻が創設した「世界平和宗教連合」は、世界平和の実現に宗教が果たす役割が大きいことを認識して、さまざまな活動を展開しています。

 トランプ大統領がなぜ偉大なのか。その最大の理由は、宗教の自由を高らかに宣言しているからです。
 アメリカ国家の根底には「宗教の自由」があること、これをはっきりと認識し、政治を行っています。

 ポーラ・ホワイト女史(キリスト教福音派の牧師)を宗教顧問に置いて、絶えず助言を受けていることなど、トランプ大統領は何よりも神の前に謙虚であり、神に祈ることを知っています。こういう大統領は大きく間違うことはないでしょう。

 翻って、日本はどうか。

 2023年1013日に岸田政権の意を受けて、文部科学省は宗教法人世界平和統一家庭連合(家庭連合)に対する解散命令請求を裁判所に申し立てました。岸田文雄首相(当時)が、政権延命のために家庭連合反対派とマスコミにあおられた世論に迎合し、10万人以上の熱心な信徒を抱える家庭連合の宗教法人格を取り消すように動いたのです。

 それは宗教の自由を奪う蛮行といわざるを得ず、信教の自由の中で平和な家庭づくりを目指す信徒たちの真面目な日常生活を破綻させる、暴挙というべき解散命令であることは、明々白々たる事実です。

 アメリカの特徴は、ジョージ・ワシントン、エイブラハム・リンカーンなど、非常に宗教性の高い大統領たちによって築かれた国家であるということです。

 戦後の日本経済の復興は世界を驚かせましたが、一方で、「物で栄えて、心で滅ぶ」という精神喪失を来した日本の負の側面が見られることは否定できません。

 こういった風潮に流されてはいけません。平和な家庭理想を掲げて心の絆、愛の絆をしっかりと守り育ててきた家庭連合の努力の積み重ねが、日本をより良くしていくことにどれだけ貢献しているかを見なければならないのです。

 家庭連合は解散させるべき対象ではなく、国家が保護すべき団体であると判断すべきです。

 世界平和の実現に宗教が果たす役割は絶大です。
 日本は、宗教に対する価値認識を考え直すべき時を迎えています。


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