「幸せな結婚」を考える 8

2章 新しい結婚観
「ために生きる」ことこそが人間の最高の幸せ

ナビゲーター:長岡 高史

 目を閉じて今までの人生を振り返ってみてください。たくさんの「うれしいこと」があったと思います。
 その中で、特に「心の底からうれしかった出来事」を思い浮かべてみてください。きっとその背後には、皆さんが「損得勘定」を超えて、本気で「誰かのために」と思った動機があったはずです。そして、そのような動機があったからこそ「力」が湧いてきたのではないでしょうか。
 「自分のためではなく、誰かのために」。この思いこそ、「幸せな結婚」を目指すとき、ひいては幸せな人生を生きるにおいて、決して忘れてはいけないキーワードなのです。

 結婚とは、「ただ男女がひかれ合うままに一緒になればいい」というものではありません。ましてや「気が合わなくなったら別れる」ものでもないのです。
 結婚とは、「相手のために生きる」という、一つの思いを二人の心の中心に置き、共に助け合い、補い合い、支え合うことで初めて成り立つものなのです。
 「愛する幸せ」と「愛される幸せ」、両方をお互いが感じてこそ、最高の夫婦となることができます。それこそが目指すべき結婚の姿なのです。