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松本雄司氏の
夫婦愛を育てる16のポイント 10
4「私の愛」と「あなたの愛」③

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第15弾として、「夫婦愛を育てる16のポイント」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 『愛の知恵袋』でおなじみの松本雄司氏が『祝福家庭』誌に連載していた「夫婦愛を育てるために」の書籍版です。男と女の違いから夫婦の愛・夫婦生活に至るまで、ポイントを分かりやすく解説し、まとめています。

松本 雄司・著

(光言社・刊『夫婦愛を育てる16のポイント』より)

「私の愛」と「あなたの愛」
 夫が努力してきた愛情表現の方法が、妻が期待した愛情表現と一致し、妻が努力してきた愛情表現が、夫の願った愛情表現と一致していれば、何の問題もないでしょう。夫の愛情が妻に、妻の愛情が夫に十分に伝わり、お互いに満足を得られることでしょう。

 しかし、不幸にも、一方が努力してきた愛情表現が、相手が期待する愛情表現と違っていた場合は、せっかくの愛する努力も十分に伝わらないことになります。

 この状態が長く続いた場合、愛情を伝えようと努力をしてきたほうは、「この人は、人の気持ちが分からない人だ!変わっている」と感じてしまいます。また、相手から見れば、「この人は、なぜ私をもっと愛してくれないのか!」という不満が続きます。

 先のご夫婦の場合を例に取ると、二人で確認してみたところ、全くすれ違っていたことが分かりました。

 ご主人が努力してきたのは、「贈り物」と「スキンシップ」と「仕事熱心」だったのですが、奥さんが欲しかったのは、「言葉」と「具体的奉仕」と「クオリティタイム」による愛情表現だったのです。

 一方、奥さんが努力してきたのは、「家事・育児」と「仕事熱心」と「クオリティタイム」だったのですが、ご主人が欲しかったのは、「言葉」と「スキンシップ」と「性生活」による愛情交流でした。

 つまり、夫が努力してきたことが、実は、妻からすると、さほどうれしいことでもなく、もっと別な愛情表現を切に願っていたのです。

 同様に、妻が自分なりに長い間やってきたことは、夫にとってはうれしいと感じるほどのものではなく、もっと別な愛情表現を望んでいたのです。

 このことが分かり、二人とも愕然(がくぜん)としたというのです。なんと悲しき、お互いに“報われぬ愛”であったことでしょうか。

相手の欲する愛情表現
 我々は夫婦と言っても、もともと生まれも、育った環境も違い、性格も違います。ですから、「自分がこうだから相手もこう思ってくれるだろう」という考えが通用しません。

 そこで、このような「愛のすれ違い」の悲劇をなくすために、「相手が願っている愛情表現は、いったい何か」ということを、一度じっくり確認し合う必要があります。どうぞ皆様も、今晩、二人でじっくりと本音で話し合ってみてください。「八つの愛情表現の中で、自分が努力してきたことは何であり、相手が期待していた愛情表現はいったい何なのか」を。

 相手が心から欲していることをしてあげることができたとき、初めて、お互いの愛する努力は「報われる愛」となります。

 家庭的な基盤を立てるにおいて、夫に妻が心を合わせてあげれば福を受けるのであり、妻に夫が心を合わせてあげれば福を受けるのであり、子女が一つとなれば福を受けるのです。今は、家庭救援時代なのです。(『祝福家庭と理想天国Ⅰ』1311ページ)

《ポイント!》
一、伴侶(はんりょ)の愛する努力を認めてあげる。
二、確認! 私の愛する努力は通じているか。
三、相手の欲する愛情の形を聞く。
四、相手の望む愛情表現をしてあげる。

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 次回は、「信仰と夫婦愛①」をお届けします。