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氏族伝道の心理学 31
あとがき

 光言社書籍シリーズで好評だった『氏族伝道の心理学』をお届けします。
 臨床心理士の大知勇治氏が、心理学の観点から氏族伝道を解き明かします。

大知 勇治・著

(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)

あとがき

 「成約牧会カウンセリング」は、これでおしまいです。

 これまでの話を通して読んでいただければ、私たちの心の構造、特に心の問題は「不安」と「怒り」が根源にあり、それらの思いは、アダムとエバの堕落以来、歴史を通して伝わってきているものであること。そして、それらの思いは、直接的には私たちの親との関係から来ていること。ゆえに、親との関係の問題は、私たちの血統が抱える歴史的な問題の実体展開であり、親子関係を創造本然のものに変えていくことによって、私たちの血統のもつ歴史的な問題が解決していくこと。その結果、歴史的な問題の結果である夫婦関係や子供の問題も解決していくこと。そして、具体的には、敬拝と「ありがとう」「ごめんなさい」によって、親に侍り、兄弟に侍り、親族に侍り、氏族的メシヤを勝利してこそ、問題を解決していけるということを理解していただけたと思います。

 私たちが目指している地上天国は、物質の豊かさでもなければ、整った制度でもありません。創造本然の家族関係がある世界です。親子が三代で仲良く暮らす世界です。親族の中に不安や怒りがなく、愛と思いやりに満ちた人間関係を築いている世界です。天国は、家族という身近な世界の中にある、という当たり前のことをよく噛みしめながら、日々の信仰生活を送っていきたいと思っています。

 最後になりましたが、これまで書いてきた成約牧会カウンセリングの内容が、読んでくださっている方々の日々の生活の問題の解決と幸せのために、少しでも役に立つことができるなら幸いです。

 そして、この本を出版するにあたり、この文章のオリジナルを連載する機会を与えてくださった心情文化研究所の座間保裕先生、韓国での私の講義と面接をアレンジし、この内容をまとめるきっかけをつくってくださった韓国福祉法人多文化総合センター理事の渡辺左千子さん、韓国の「本郷人」に連載し、心情文化とその基礎である韓国文化を教えてくださった韓国統一教会国際局の武藤編集長、米国に成約牧会カウンセリングを紹介し、文化や人種を超えて普遍的に役に立つことを示してくれた米国統一教会家庭局の洋美・ステファンさん、本にすることを熱心に勧めてくださり、執筆を指導してくださった日本統一教会広報局長の鴨野守氏、私の未熟で不十分な内容を、み言に沿った内容に整理してくださった光言社編集部の菅原進氏、そして、何より私に孝道とは何かを身をもって伝えてくれる妻の金賢珠(キム・ヒョンス)さん、親としての喜びと苦労を体験させてくれている4人の子供たち、そして一緒に生活し、侍る喜びを私に教えてくださった私のご両親に、心から感謝申し上げます。

2011年41

大知勇治

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 「氏族伝道の心理学」を愛読してくださり、ありがとうございました。皆さまの感想をお待ちしております。


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