青少年事情と教育を考える 129
家庭教育支援の政策にも期待

ナビゲーター:中田 孝誠

 新しく菅政権がスタートしました。
 教育政策では、萩生田文科相が再任となり、安倍政権の政策を継承する形で進められると思われます。

 安倍政権が実現した最も大きな政策の一つが道徳教育の教科化でした。戦後、道徳教育はイデオロギー対立の道具となっていましたが、それに終止符を打ち、教科書によってきちんと授業を行う教科として位置付けたわけです。

 今後、遅れているICT(情報通信技術)環境を整備するGIGAスクール構想や、少人数学級、教師の働き方改革などが課題になります。

 もう一つ、安倍政権の成果として忘れるべきでないのは、第一次政権時代に、それまで一度も改正されたことがなかった教育基本法の改正を実現したことでしょう。
 この時、新たに「家庭教育」が設けられました。

 「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする」

 「国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、…家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない」

 これを一つの契機に、文部科学省は地域で「家庭教育支援員」を養成し、カウンセラーなど専門家による「家庭教育支援チーム」を組織化しています。
 それによって保護者が学習できる地域の情報を提供したり、子育ての悩みを抱える親への支援が行われたりするようになっていったわけです。

 社会の最も基本であり、次世代を育てる最小単位の場が家庭です。その家庭を支援する政策は、菅政権でも継続し、発展することを期待したいと思います。