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『愛を育て、幸せをつくる結婚』~あなたにお勧めする祝福結婚(10)

 『愛を育て、幸せをつくる結婚』を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書は、「そもそも結婚ってすべきものなの?」「結婚はしたいけれど、自信がない」という青年男女に向けて、まずは「祝福結婚っていいかも」と思ってもらえることを目指してまとめられています。
 20~30代のかたがたに、家庭連合の結婚観について知っていただくきっかけにもなる書籍です。

世界平和統一家庭連合 「結婚と家庭」研究チーム / 編

(光言社・刊『愛を育て、幸せをつくる結婚』より)

第四章 新しい結婚観
(1)神様に祝福された結婚

 結婚相手を見つけようとするとき、誰もが「希望する条件に合う人」を探しながらも、実は、「絶対この人だ」という確信を何より欲しがっているのではないでしょうか。
 「この人が、あらかじめ運命づけられていた人だ」「この人が、神様が定めた人だ」と信じることができれば、その結婚に確信を持つことができるはずです。

 聖書には、神様が最初に男性アダムをつくられ、次に女性エバをつくられたと書かれています。この二人が将来、結婚して幸福な夫婦になるように、神様が予定されていたのです。
 家庭連合では、「一人の男性には、結婚すべき一人の女性を神様が準備している」「一人の女性には、結婚すべき一人の男性を神様が準備している」と信じています。
 私たちが目指している結婚、皆さんにお勧めしたい結婚は、

①「神様が予定した出会い」であるとお互いに感じ、
②「永遠にこの人と生きる」という決意を持って結婚し、
③ 結婚後には夫婦がお互いのために生きながら、相手を愛し、共に愛を成長させ、
④ 時間が経つにつれて理想的なカップルになっていく

 このような結婚です。
 これを私たちは「神様に祝福された結婚」と考え、「祝福結婚」と呼んでいます。

(2)永遠の夫婦になる

 ところで、皆さんは死後の世界、いわゆる「霊界」の存在を信じていますか? 自分が死んだあとも魂は永遠に残り、「私」という意識がずっと存在すると思いますか?
 「そんなことは考えたことがない」「永遠になんて生きたくない」という人もいるかもしれません。しかし、そういう人でも、幸せを実感している時なら、「この状態が永遠に続いてほしい!」と思うのではないでしょうか。

 では、これを夫婦の関係に当てはめて考えてみると、どうでしょう。残念ながら、「我慢しながら一生を添い遂げたので、お墓くらいは別にしてほしい」という人もいるようで、そういう人にとっては、「永遠にこの人と一緒なんてまっぴら」というところでしょう。今まで述べてきたように、愛し愛される夫婦になるのはそう簡単なことではないので、こういう感じになってしまうのかもしれません。

 しかし、本当に幸せな夫婦なら、二人が霊界に行ってからも永遠に愛し合い、永遠に幸福に過ごしたいと思うのではないでしょうか。「祝福結婚」は、「この人と永遠の夫婦になる」という決意と覚悟で結婚して、新しい次元の人生を出発することなので、霊界の存在を前提として考えています。

 それでは、実際に霊界があるのかないのかを検討するに当たって、次のような思考実験をしてみましょう。
 まず、霊界は「ある」か「ない」かのどちらかしかありません。(中間はなし。ここでは仮に、霊界では、自分が地上で生きる中で形づくられた心がそのまま反映された姿で生きるとしてみましょう)
 そして、人は、「信じる」か「信じないか」のどちらかになります。

① あると信じていたとおり、霊界はあった
② あると信じていなかったのに、霊界はあった
③ あると信じていたが、霊界はなかった
④ 信じていなかったとおり、霊界はなかった

 もしも実際、「霊界はなかった」という場合にはどうなるでしょうか。この中では、③と④が該当します。結局、死んだら全てが終わるわけですから、「ある」と信じて正しく生きようと、「ない」と信じて適当に生きようと、同じことかもしれません。ただ、霊界が「ある」と思って、良心の声に沿って人生を正しく生きようと努力した人は、死ぬ時の自分自身の満足度、周囲の人の反応などにおいて、適当に生きた人とは大きく違うはずです。そういう意味では、たとえ霊界がなかったとしても、「ある」と信じて生きた人のほうが、満足度が高くなる可能性はあります。
 しかしそうは言っても、やはり霊界がなければ、全ては無に帰してしまうという点で同じでしょう。

 ところが、実際に「霊界がある」場合、つまり①と②の場合ですが、こちらは大きな差が生じます。「ないと思っていたのにあった」場合、これは相当、後悔する可能性が高いでしょう。「あると思っていて、やっぱりあった」のであれば「良かった」ということになります。

 この思考実験から「霊界はあると思って生きていたほうが、もし死んだあと、本当にあった場合に、後悔しなくて済む」ということになります。

 さて、本題は「結婚」です。
 それでは、霊界があるとするならば、夫婦が二人とも霊界に行った後、どうなるのでしょうか。

 今まで多くの宗教では「霊界に行けば夫婦は別々に暮らす」と教えてきたようです。これはおそらく、今までのほぼ全ての夫婦が実際にそうだったからでしょう。
 ある人によれば、霊界では、相手の考えていることがそのまま伝わるといいます。地上では、何か良くないことを思ったとしても、それを口にしなかったり、顔に出さなかったりすれば、相手にはなかなか伝わりません。しかし、そのような隠し事が通用せず、全て明らかになってしまう所が霊界であるとすれば、それでも全く問題のない夫婦を見つけるのは、困難かもしれません。地上では表面的に仲良く、一緒に生活していたとしても、本当に心が一つになっていたかどうかは、分からないのです。

 しかし私たちは、神様が祝福された結婚は、霊界でも永遠に続くと信じています。様々な困難があったとしても、それを乗り越え、夫婦が本当に心を一つにするところに、神様が本来、人間に願われた永遠の幸せがあると思うからです。
 「天国」という漢字は、「二人国」と分解できます。夫婦二人が一つになってこそ行ける所が「天国」なのです。

 「祝福結婚」が目指すのは、生きている時に「心から愛している。永遠に一緒にいたい」という思いをお互いが持って過ごし、霊界に行ってからも同じように、永遠に二人が一つになって過ごす夫婦になることです。

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 次回(9月13日)は、「一人を永遠に愛する覚悟」をお届けします。


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