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『愛を育て、幸せをつくる結婚』~あなたにお勧めする祝福結婚(9)

 『愛を育て、幸せをつくる結婚』を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書は、「そもそも結婚ってすべきものなの?」「結婚はしたいけれど、自信がない」という青年男女に向けて、まずは「祝福結婚っていいかも」と思ってもらえることを目指してまとめられています。
 20~30代のかたがたに、家庭連合の結婚観について知っていただくきっかけにもなる書籍です。

世界平和統一家庭連合 「結婚と家庭」研究チーム / 編

(光言社・刊『愛を育て、幸せをつくる結婚』より)

第三章 理想のパートナーとは
(1)お見合い結婚と恋愛結婚

 さて、ここからやっと「理想のお相手」の話に入ります。結婚について考えるとき、最も関心があることは、やはり「相手」でしょう。どんな人と結婚するのかは、結婚前の準備と同様にとても大事な問題です。

 内閣府発行の『平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書』によれば、若者が結婚していない理由の第一位は五四・三パーセントで、「適当な相手にめぐり合わない」からだそうです。

 昔は普通だった、親や周囲の人が勧める「お見合い結婚」よりも、自分たち同士で好きになって結婚に至る「恋愛結婚」が一般的になって、自分の好みの人を選びやすくなったはずなのに、「適当な相手にめぐり合わない」というのはどういうことでしょうか。

 実際、以前は多かった「お見合い結婚」はどんどん少なくなり、一九六五年を境に「お見合い結婚」と「恋愛結婚」の比率が逆転しました。その後、恋愛結婚が長く盛んになっていますが、最近はむしろ「恋愛をしなくなった若者たち」が増えていると言われています。理由は「めんどくさいから」ということのようですが、本当の理由は「傷つきたくないから」だと指摘する人もいます。

 「恋愛して結婚するのが当たり前」のような風潮が根強い中で、なかなか恋愛できない人が多い状態。これが今、「非婚化」「晩婚化」と言われる現象をつくっている原因の一つだと言えます。

 もしかして「結婚するには、まず恋愛しないといけない」と思っていませんか?「お互いに好きと思える相手に出会わないと結婚できない」と思っていませんか?
 そう思いながらも、なかなか出会えず、時間だけが過ぎたりしていませんか?

 実は、前章まで述べてきた「結婚はゴールでなくスタート」「愛と好きの違い」「結婚は相手のためにするもの」「愛は育てるもの」という観点から見ると、「お見合い結婚」のほうが幸せになりやすいと言えるのです。

 結婚情報サイトである「結婚相談所EX」の調査によれば、「お見合い結婚の離婚率一〇パーセント、恋愛結婚の離婚率四〇パーセント」となっています。

(2)理想のパートナー

 どんな出会い方をするにせよ、結婚する二人は、「赤い糸で結ばれた運命の相手」とお互いに感じるような「理想のパートナー」「ベストカップル」であることを願うでしょう。

 では、恋愛関係にある二人が「ずっと一緒にいたい」と思って結婚を考えるようになったとします。この二人はベストカップルと言えるでしょうか?
 また、年齢、身長、職業、年収、家族構成など、多くの条件を吟味しながら自分の希望に合う人を探す中で、「この人は条件に合う」という人が見つかり、相手もあなたのことを「条件に合う」と思ったとしましょう。この二人はベストカップルと言えるでしょうか?

 ジョン・グレイ博士は『この人と結婚するために』という本の中で、「生涯のパートナーを選ぶこと。これは、二人の仲の良し悪しを基準にして頭のなかで決断をくだすことではありません。相手から受けるフィーリングを相対的に評価して決めることでもありません。相手の容姿や条件を見て判断することとも違います。これは、もっと深遠な行為なのです」(37ページ)と述べています。

 「結婚はゴールではなくスタート」「愛は育てるもの」という観点から考えたとき、理想のパートナーを選ぶポイントは「相互補完的」、すなわち互いに補い合う関係になれるかどうか、だと言えるでしょう。なぜなら、同じタイプの人同士が結婚した場合は、それ以上の広がりが生まれませんが、もし違うタイプの人同士が結婚した場合には、自分にないものを相手が持っているため、新たな広がりが生まれるからです。
 互いに異なった趣味を持っている者同士が出会って、互いの趣味や関心分野を広げるというのは、素敵なことではないでしょうか。

 例えば、海好きな人と山好きな人が出会ったとしましょう。最初のうちは、「二人でどこかへ行こう」という話が出るたびに、「山がいいか、海がいいか」で口論になるかもしれませんが、両方に足を運んでみるうちに、海の素晴らしさも山の味わいも分かるようになることでしょう。

 お互いに足りないところがあっても、それを補い合い、助け合う関係、お互いに成長していくような関係が理想です。趣味や表現方法、行動パターンなど、表面上に現れるものが異なって、「自分とは合わない、正反対な相手」のように見えたとしても、理解が深まるにつれて、互いに互いを必要とすることに気づかされるような関係が理想なのです。

 これから結婚相手を見つけようとするとき、「自分の願う条件に合うか」「同じような趣味を持っているか」「共通の話題があるか」「自分の好みのタイプか」というように、「今」に焦点を当てて見つけようとするのではなく、「将来、お互いに足りない部分をサポートし合える関係になれるか」「今の自分にはない喜びや夢を一緒につくり上げていけるか」というように、「未来」に焦点を当てることが大切です。

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 次回(9月6日)は、「新しい結婚観」をお届けします。


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