私の心の中にいる神様 32
愛は許すことから始まる

 良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
 真の父母様が、「第二の神様」であると言われた“良心”。自分の心の中にいる神様―良心―と対話(瞑想、祈り)することによって、自己中心的な思いに囚われていたことに気付き、本然の自分を取り戻していくことができます。
 そんな真の父母様のみ言と解説、それに基づいた実践(ワーク)を軸に展開されている自己牧会プログラムの中で多くのかたが感じた体験をお届けします。

愛は許すことから始まる

 中学生の息子がいます。
 ある日、この子が授業で行った発表がとても良かったと、担任の先生から聞かされました。親として誇らしく思い、その夜の食事のときもその話題で盛り上がり、食事の場はとても和やかでした。

 ところが、それを聞いていた娘(妹)が無邪気に、「でもお兄ちゃん、その日、(学校に)遅刻したよね」と言うのです。
 息子は「うん遅刻した、以上」と、それ以上、話題が広がるのを避けたい感じで答えました。

 息子は普段からゲームをしていると全てを忘れてしまうところがあり、その日の朝もゲームに熱中してしまったようです。息子の、遅刻を正当化するような言い方に、私は引っかかってしまいました。

 「高校受験もあるのに、授業に遅れてOKとは何ごとか」という思いがむくむくと湧いてきました。そして、言わない方がいいと思いながらも、つい、「遅刻したらお小遣いあげないぞ!」と、“昭和時代”のような「禁止令」を叫んでしまったのです。

 和やかな空気は一変し、息子は納得できない顔で部屋に引っ込み、私も「そこまで言うことはなかったのに」と後悔しました。
 すっきりしないままその日を終えてはいけないと思い、「良心との対話」のワークに取り組みました。

 「息子のあの態度は良くないですよね」と良心に語り掛けると、「大したことではない、許しなさい」という声を感じました。
 「本当に許していいんですか」と聞くと、「本当だ」
 「本当に本当に許していいんですか」と再度投げ掛けても、「本当だ」と返ってくるのです。
 それでも納得いかないので、「どうしてですか。この貴重な時期に努力をしなくてもいいんですか」と食らいついたら、「お前も許されてきたんだ」という声を感じたのです。

 その瞬間「ああ、そうだった」と納得し、もやもやがすうっと解けていきました。
 いろいろと不足なことがあったけれども、たくさん受け入れられ、たくさん許されてきた自分の過去が走馬灯のように思い起こされ、心が熱くなりました。
 愛は許すことから始まるということを改めて教えられました。

(男性 40代)

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 次回(9月5日)は、「私を怒鳴る人の心に寄り添う」をお届けします。


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