シリーズ・「宗教」を読み解く 116
21世紀の宗教の使命
WCLCとIAPDUPFの下で結集し新たな段階へ

ナビゲーター:石丸 志信

 2020年2月初旬には、統一運動の創始者である文鮮明総裁の聖誕100周年、文鮮明総裁・韓鶴子総裁の聖婚60周年を記念するワールドサミット2020が開催され、人類の向かうべき平和のビジョン実現への大きな一歩が記された。

 主催団体の一つ、UPF(天宙平和連合)は、混沌とした世界に新しい平和秩序モデルを示す国連NGO(非政府組織)として、宗教、政治、学術、経済、言論などあらゆる分野の有識者、指導者らが相互協力で共生・共栄・共義の平和世界実現に取り組むことが合意された。

韓国で開催されたワールドサミット2020(2月4日)

 宗教分野では、一つはキリスト教牧師、聖職者らを中心に組織されたWCLC世界キリスト教指導者会議)と、もう一つは広く諸宗教指導者および信仰を基盤とするNGOで構成されるIAPD(平和と開発のための宗教者協議会)がUPF傘下に位置付けられ、他の分野の組織とともに公に示された。

 この二つの組織は密接な関係を持ち、宗教指導者が他分野にも働き掛けながら世界平和に貢献すべく機能していくことが願われる。

 このように、世界の宗教が宗派の壁を超えて一つに集う場が整えられ、ビジョンを共有して同じ目的に向かって動き始めた今日、世界の宗教は今後どのようになっていくのだろうか。

 今回から何回かに分けて、20世紀の諸宗教の一般的な動向を踏まえながら、21世紀における宗教の使命について考えてみたい。