青少年事情と教育を考える 103
高校生の将来の夢は「教師」

ナビゲーター:中田 孝誠

 高校生が将来就きたい職業は「教師」がトップ―。

 全国高校PTA連合会が今月発表した「第9回高校生と保護者の進路に関する意識調査」で、このような結果が出ました。

 この調査は2年ごとに行われています。今回は昨年9〜10月、全国の公立高校の2年生1997人と保護者1759人が回答しました。

 この中で、「将来就きたい職業」に「教師」を挙げる生徒が最も多く、11.4%でした。次いで「公務員」が10.0%、「看護師」が9.1%です。男女別でも、男子は「公務員」、女子は「看護師」がトップですが、「教師」はいずれも2位でした。

 以前は、就きたい職業のトップは「公務員」でした。教師がトップになったのは、4年前の第7回調査からです。

 教師になりたいと思った理由については、「親や中学校の先生にあこがれて」「自分を育て、指導してくれた先生のようになりたいと思ったから」「今までたくさんの先生方に支えられた。今度は自分が生徒の力になりたいと思うから」「子供の人生の大切な時期に関わりたい」「人の夢を育てる、すばらしい職業だと思うから」といったことが挙がっています。 

 教えを受けた教師の姿を見て憧れる高校生も少なくないわけです。

 もちろん、教師は以前から子供たちの憧れの職業の一つです。それでも、この数年は長時間労働などが問題となり、「教師は大変」という認識が広がっています。しかし生徒たちにとっては、そうした大変さよりも、身近にいる先生から感化を受けたこと、そして子供たちのために生きる教師という仕事のやりがいを感じているようです。

 高校生たちが、次の世代の子供たちの理想の教師となって、子供たちのより良い成長を支えられるよう、私たち保護者も支えていきたいものです。