青少年事情と教育を考える 101
高校生、大学生に結婚をどう伝える?

ナビゲーター:中田 孝誠

 少子化の主な要因が若い世代の未婚化にあるということは、以前にも取り上げました。

 多くの地方自治体では、若者向けの結婚をはじめとするライフプランの教育講座を設けています。高校や大学への出前講座が実施されている地域もあります。

 こうした講座で講師を務めている九州大学助教の佐藤剛史さんは、大学で「婚学」というゼミを行い、話題になりました。
 他の大学にも結婚などを学ぶ講座はあります(名称はいろいろです)が、佐藤さんのゼミはその先駆けといえるものです。

 佐藤さんは、「結婚とはどういうことなのか」から始まり、結婚する・結婚したい理由、結婚しない・したくない理由、思い描く人生を実現していく力、などさまざまな角度から結婚について語っています。

 そして、「結婚した人が人生をやり直すとしても、もう一度結婚したいと思う理由」として、「家族ができること、自分の人生に自分の命よりも大切な子供ができること」「結婚は食事みたいなもの。大切な人と生活を共にし、幸せな人生を創り上げることができる」「人は、誰かを喜ばせることに大きな喜びを感じる」「結婚は人生で最大の成長の場である」という四つの意味があるといいます。

 また、私たちは母親が命を懸けて産んでくれた存在であること、そして多くの人から命のバトンを受け渡されていて、「その命のバトンをどうするのかが問われます。結婚をするのか、しないのか、子供を産み育てるのか、しないのか。あなたはどんな人生を送りたいですか」と若い世代に問い掛けています。

 未婚化の進行だけでなく、同性婚、さらに最近は夫婦別姓の議論が盛んになってきました。その是非は別の機会に譲りますが、こうした問題から思うのは、「結婚とは何か」「どうして夫婦になり、家庭を持つのか」ということを改めて考えてみるべき時ではないかということです。

【参考】
佐藤剛史 著『大学で大人気の先生が語る〈恋愛〉と〈結婚〉の人間学』(岩波ジュニア新書)