コラム・週刊Blessed Life 90
同性婚、ストップ!

新海 一朗(コラムニスト)

 「あなたは女と寝るように男と寝てはならない。これは憎むべきことである」と、旧約聖書のレビ記18章22節にあります。
 文字どおりに取れば、同性愛の禁止であり、当然、同性婚もまた禁止されているということになります。

 新約聖書にもまた「彼らの中の女は、その自然の関係を不自然なものに代え、男もまた同じように女との自然の関係を捨てて、互いにその情欲の炎を燃やし、男は男に対して恥ずべきことをなし、そしてその乱行の当然の報いを、身に受けたのである」(ローマ人への手紙 第1章26~27節)とあるように、同性愛、同性婚を禁じる記述があります。

 欧米では、すでに、同性婚を合法的に承認する動きが広まって、27カ国が同性婚を法制化するに至りました。
 欧米のキリスト教国家が、聖書の教えに反する背信的な同性婚承認を決定したわけですが、その影響が日本にも及び、自治体が「同性パートナーシップ制度」を承認する動きが、2015年4月の渋谷区の決定を皮切りに、全国に波及している現状が見られます。
 2018年までに、九つの自治体(渋谷区、世田谷区、伊賀市、宝塚市、那覇市、札幌市、福岡市、大阪市、中野区)が承認に踏み切りました。

 2019年に入ってどうかと言えば、何と、18の自治体で「同性パートナーシップ制度」を承認する動きが出ていますから、加速度的に、同性婚承認の流れが出来てきていると見ることができます。

 18の自治体は、大泉市、千葉市、豊島区、江戸川区、府中市、横須賀市、小田原市、堺市、枚方市、総社市、熊本市、鹿沼市、宮崎市、茨城県、北九州市、西尾市、長崎市、三田市です。このままいけば、なし崩し的に、全国の自治体が同性婚承認に向かう可能性を否定できません。由々しき事態です。

 もう一度、聖書の記述に戻りますと、同性愛、同性婚は、レビ記において「憎むべきこと」とあり、ローマ人への手紙において「恥ずべきこと」とあるとおり、正しい結婚観とは違う背信的行為です。あくまでも、「男と女」が自然の関係であり、「同性婚(男と男、女と女)」は不自然の関係であるということです。

 現在、「結婚と家庭」の問題を真剣に取り上げる時代が到来しています。少子高齢化をきっかけに、人々は「結婚」を真剣に考えるようになってきています。子供を生むということ、子育てを行うということ、家庭の意義は何かといったことに無関心ではいられなくなっているといえます。そんな中で、同性婚問題が急激にクローズアップされるようになりましたが、果たして、男同士、女同士、結婚して暮らすということは認められることなのか、大いに疑問を抱かざるを得ない問題です。

 人間が生きるための絶対不可欠の愛の問題を明快に解き明かすことが、今ほど求められている時はありません。愛を中心にして、「真の愛」と「偽りの愛」がぶつかり合っている現代の世相は、人類最後の闘争が「愛の闘争」「愛の真偽を巡る闘争」であることを物語っているといってよいでしょう。