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幸せを引き寄せる 4
訓読、書写

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第7弾、『幸せを引き寄せる〜「愛天愛人愛国」家庭生活講座』を毎週木曜日配信(予定)でお届けしています。なお、この記事に記載されている「自叙伝『平和を愛する世界人として』」のページ数は創芸社出版のものです。

浅川 勇男・著

(光言社・刊『幸せを引き寄せる〜「愛天愛人愛国」家庭生活講座』より)

第一章 天を愛する生活

訓読、書写
 人は誰しも幸せを願っています。家族円満、健康祈願、生活安定、大きくは戦争のない平和な世界など、さまざまな願い事をします。しかし、誰しもが願い事をしても、満たしてあげる人がいなければ成就しません。ちょうど、家で子供が、「あれが欲しい、これが欲しい」と叫んでも、父母がいなければ満たされないのと同じです。

 歴史をひもといてみると、人類の幸福のために生涯を懸ける人がいます。聖人と呼ばれる人たちです。文鮮明先生もその一人です。文鮮明先生は少年時代に人々の幸福を願う人になりました。

 ご自分の生涯を記した自叙伝で語られています。

 「私は人々の流れる涙をぬぐい、心の底に積もった悲しみを吹き払う人になりたかったのです。……一人一人の顔をかぐわしい花のように素晴らしくしてあげたい」「人々に幸福をもたらす者になろう」(自叙伝、58ページ)

 「涙の谷間で泣く人を悔い改めに導くには、まず私が涙を流さなければなりません。私がそれ以上の悲しみを持たなければ、その人の心を開かせ、み言を受け入れさせることはできないでしょう」(自叙伝、196ページ)

 文鮮明先生は93年間の生涯を、人類を愛することに徹し、そのため多くの苦難に遭遇しました。

 怨讐を超えて人類を愛し、心に何一つ恨みを抱かなかった人ですが、それは、人類を愛したがゆえだけではなかったのです。人類の悲惨な姿に苦しむ神様を喜ばせたかったからなのです。

 15歳の時、イエス様から、「苦しんでいる人類を救い、神様を喜ばしてさしあげなさい」と言われ、生涯を神様の喜びのために捧げたのでした。

 「私に取り柄があったとすれば、神を切に求める心、神に向かう切ない愛がそれだったと言えます。いつ、いかなる場所でも最も大切なものは愛です。……この年になっても、私はただひたすら神の愛だけに命を捧げて生きる愚直な男です」(自叙伝、67ページ)

 文鮮明先生は天や神様を愛し、人類を愛し、自然万物を含めた国全体を愛した人、「愛天愛人愛国の人」だったのです。真の愛の生涯を送った人だったのです。

 その真の愛からにじみ出たものが、「み言」なのです。神様が文鮮明先生を通して語った真の愛の言葉でもあります。

 それゆえ、文鮮明先生のみ言には、真の愛で人の心を善化する力があるのです。

 文鮮明先生は、「言葉には魂があります」(自叙伝、289ページ)と言われます。真の愛の魂が、「み言」に込められているのです。

 そのみ言を、目で見て、口で声を出し、耳で聞くことを「訓読」といいます。

 訓読は、文鮮明先生の魂の核心である「真の愛」と融合することなのです。み言に込められた真の愛を訓読者の魂に入れ込むのです。文鮮明先生の愛の人格と一体化し、同化することなのです。

 さらに、筆を握って、紙にみ言を書き写すことを、「書写」と言います。字を書き写すことを通して、真の愛を自分の心に書き写すのです。

 心臓や肝臓の機能が停止して命が危険にさらされた時、健全に機能している臓器を移植します。怨みや憎しみで冒された心は、健全な働きが停止しているのです。いかなる苦難に遭遇しても変わらない文鮮明先生の愛を、自分の心に移植するのが心の書写です。

 また、み言は、真の愛による正しい人生の判断と分別を可能にします。み言は真理そのものだからです。

 真の人生のあり方を悟って、愛の不足を悔い改めるようになります。訓読と書写で人生の闇から光明を見いだすことができるのです。

 天を愛した文鮮明先生は、天から愛される人でもあります。天から愛される人を愛すれば、天を愛したことになるのです。そのため、天から愛されて、恩恵を受ける道が開かれるのです。

 文鮮明先生は訓読の恩恵を語られています。

 「これは霊的な糧です。肉的な糧を慕いおいしく食べて、初めて成長できるのと同じように、霊的な糧をおいしく食べてこそ成長します」(『愛天愛人愛国』、37ページ)

 「訓読会をすれば天地が共鳴します。常に天と共にいることができる立場に立つのです。これは福の中の福です。皆さんが先生の説教集を読んでいけば、生涯において離れられません。それは、なぜかというと、命の根源がそこにあるので、離れられないのです」(『愛天愛人愛国』、39ページ)

 「訓読会の時間は、どれほど重要な時間ですか。この時間は、教材を通して神様と出会い、神様に侍り得る時間です」(『天運と聖霊の宿る八大教本・教材』、62ページ)

 「訓読会をすれば、その心情の世界に通じるので、自分も知らずに涙が流れるのです。訓読会には、そのような力があります。電気で言えば、蓄電されているというのです」(『天運と聖霊の宿る八大教本・教材』、66ページ)

 自叙伝の訓読、書写をして、30年間の怨みが解けて、幸福な道が開かれた婦人がいます。

 その婦人は30年前に結婚しましたが、夫の暴力と酒乱のため、離婚しました。しかし、離婚しても夫への怨みは消えることなく、30年間怨み続けたのです。さまざまな宗教を遍歴しましたが、怨みは消えませんでした。そして、最近、文鮮明先生の自叙伝に出会い、訓読、書写をするようになったのです。すると、自分よりも多くの迫害と苦難に遭っても怨みを抱かず愛し続ける文鮮明先生の愛に感動しました。魂と出会ったのです。

 文鮮明先生の苦難と比較したとき、自分の苦難はとても小さいものだと悟りました。そして奇跡が起こったのです。30年間消えなかった夫への怨みがなくなっていたのです。

 そんなある日、なんと、街で、30年ぶりに夫に出会ったのです。夫は、心から過去を謝罪し、「もう一度やり直せないか」と、再度求婚したのです。今、この婦人は、夫と再婚して、幸せに暮らしているそうです。

 み言の訓読、書写をすれば、文鮮明先生が顕現して愛の奇跡を起こしてくださるのです。(続く)

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 次回は、「心のあり方」をお届けします。