2026.09.25 17:00

青少年事情と教育を考える 326
結婚意識に子供との触れ合いや両親、友人の幸せ感も影響
ナビゲーター:中田 孝誠
今月(2026年9月)公表された調査で、「『一生結婚するつもりはない』という若者が初めて2割を超えた」と報じられました。国立社会保障・人口問題研究所が実施した「出生動向基本調査」です。
結婚を希望する若者が減る一方で、この調査では子供と触れ合う機会が多かったり、両親の夫婦関係や結婚している友人の幸せを感じたりしている人では、「いずれ結婚する」の割合が高くなる傾向があったことも明らかにされています。

調査はおおよそ5年ごとに実施されていて、今回公表されたのは昨年行われたものです。
これによると、18〜34歳の独身者のうち、「いずれ結婚するつもり」と答えたのは、男性が75.1%、女性が77.8%で、男女とも初めて8割を下回りました。
それに対して、「一生結婚するつもりはない」と答えたのは、男性が24.0%、女性が21.5%で、男女とも2010年調査(男性9.4%、女性6.8%)以降、急増しているのが特徴です。
また、結婚の利点として「自分の子どもや家族をもてる」や「精神的な安らぎの場」が多いものの、近年は減少傾向にあります。
独身生活の利点では、「行動や生き方が自由」が7割を超えており、「金銭的に裕福」や「家族を養う責任がなく、気楽」も増えています。
「結婚したいと思う相手が現れる」「収入や貯蓄が増える」ことがあれば、「いずれ結婚するつもり」に変わるという人も4割から5割いました。
こうした結果から、若者への経済支援を求める声がメディアなどで多く上がっています。もちろん、そうした支援は必要でしょう。
一方で、子供と触れ合う機会、両親や既婚の友人が幸せそうだと感じている人は、「いずれ結婚するつもり」と回答する割合が高い傾向がありました。
例えば女性の回答を見ると、「赤ちゃんや小さい子どもと触れ合う機会がよくあった(よくある)」人では「結婚するつもり」という割合が83.4%、機会がなかった人は75.0%でした。「両親のような夫婦関係をうらやましく思う」(「あてはまる」人は85.5%、「あてはまらない」人では71.9%)、「結婚しているまわりの友人をみると、幸せそうだと思う」(「あてはまる」人は88.6%、「あてはまらない」人では66.5%)でも同じ傾向が見られます。これは男性の場合も同様でした。
実際に子供と触れ合った経験、両親や友人の夫婦関係を肯定的に感じる割合は調査ごとに減る傾向にあります。経済支援はもちろんですが、こうした点にも目を向ける必要があると思われます。