2026.09.01 17:00

世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~
トランプ大統領、米朝首脳会談に動く
渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)
今回は、8月24日から30日までを振り返ります。
この間、以下のような出来事がありました。
米国が9月の合同上陸演習を中止したと韓国軍が発表(8月24日)。米韓外相会談で今後の米韓同盟の在り方を協議(24日)。米国がイランに追加制裁を発表(24日)。バーナム英首相がウクライナを初訪問(24日)。米ラトクリフCIA(中央情報局)長官が極秘でロシアを訪問(25日)。ネパール・中国国境で大規模土石流による被害が拡大(26日)、などです。
8月24日、韓国海兵隊が記者会見で「米国が9月予定の合同上陸訓練(双竜訓練)を中止した」と語りました。
同日、韓国軍も同じ内容を公表しました。「双竜訓練」は米韓の海軍、海兵隊が参加し、2年に一度実施されてきました。
トランプ政権は今、米朝首脳会談の実現を模索しているのです。
一連の動きは、8月16日にトランプ大統領が米韓合同軍事演習を大幅に縮小するようにヘグセス国防長官に指示したことと、SNSに投稿したことから注目されるようになりました。
縮小の理由として、金正恩(キム・ジョンウン)氏と良好な関係にあることや、演習の費用の多くを米国が払っていること、そして演習が北朝鮮に「不適切で敵対的なシグナル」を送ることになるなどを挙げています。
そして翌17日、自身のSNSで、金正恩氏が「とても前向きな」反応を示したことを明らかにしたのです。
さらにホワイトハウスで記者団に、「金氏は常に私をとても尊重してくれる。私は彼を理解し、彼も私を理解してくれている」と語ったのです。
トランプ氏はまた、極めて重要は発言を行いました。
8月19日、ホワイトハウスで記者団に対して、年内の米朝首脳会談開催の意向を示し、北朝鮮が57発の核兵器を保有しているとの分析も明らかにしたのです。
「57発」が衝撃でした。
トランプ氏が言及した「核兵器」はミサイルに搭載可能な核弾頭を指しているとみられますが、米大統領が北朝鮮の核弾頭数について語るのは極めて異例です。
この数は、スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が今年6月に発表した年次報告書の内容とほぼ一致しています。報告書では約60発との推計でした。
米国は北朝鮮の最高機密を精緻に把握しているということになり、北朝鮮はうろたえたはずです。
過去にも北朝鮮は米国の情報力に面食らったことがありました。2019年、ベトナム・ハノイでの2回目の会談でのことでした。
北朝鮮は会談で、全ての核物質生産施設廃棄を約束してリストを示し、対北制裁の解除を求めたのです。
しかし北朝鮮は、南浦市降仙(カンソン)の製鉄所にある濃縮ウラン製造施設を記載しませんでした。
それを確認したトランプ氏は、会談2日目にランチの約束をキャンセルして帰国してしまったのです。
今回トランプ氏が「57発の核兵器」と具体的な数字を示したのは、「ハノイ会談」を繰り返すなという警告でしょう。
トランプ氏の動きには、11月初旬の米中間選挙までの実績づくりの狙いもあるでしょう。そのため、早ければ10月中の会談実現の可能性が取りざたされています。
米朝会談に向けての動きは、ロシアさらに中国に向けての戦略的な狙いがあることは論を待ちません。いずれも北朝鮮に頼らざるを得ない状況下にあるからです。
米朝会談の行方は、ウクライナ戦争を終わらせ、中国の覇権拡大阻止に向けての決定的な「一手」となるのです。
★おすすめ関連動画★
★国際勝共連合 街頭演説
(国際勝共連合 公式チャンネルより)
ザ・インタビュー 第29回
【渡邊芳雄・国際勝共連合常任顧問に聞く(その1)「『勝共』~神を否定する共産主義に打ち勝つために】
ザ・インタビュー 第30回
【渡邊芳雄・国際勝共連合常任顧問に聞く(その2)「神と共に生きる共同体理想の実現を目指して」】
ザ・インタビュー 第31回
【渡邊芳雄・国際勝共連合常任顧問に聞く(その3)「神は私と共に生きて今ここにいらっしゃる」】
---
U-ONE TVの動画を見るにはU-ONE TVアプリが必要です!
無料ですので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
ダウンロードはコチラから