アングル~情報戦に勝て。204
「今後も声を上げ続けなければならない」

 今回紹介するのは、世界日報DIGITAL2026713630分配信)掲載の「【意見】解散命令と最高裁の決定、家庭連合の宗教団体存続を確認 東京西バプテスト教会・黒瀬博牧師」の見出し記事。

 黒瀬博牧師の文章は明快で分かりやすい。法的な理解が求められる「家庭連合解散命令」問題だが、黒瀬牧師の極めて常識的な宗教への理解と、公正公平な法的倫理的論考は腑(ふ)に落ちることしかりである。

 元の記事をぜひじっくり読んでいただきたいが、少し長文なので、アングルでは4点に集約してポイントを紹介しておきたい。

1)最高裁決定の受け止めと「法人」と「団体」の区別
 最高裁の特別抗告棄却により、家庭連合の解散命令が確定した。一方で、この決定は「宗教法人(法的資格)」の解散を命じたものであり、法人格を持たない「宗教団体(私的な集まり)」としての存続と宗教活動の自由は明確に認められている。

2)解散命令決定の論理的矛盾と実務上の懸念
 「宗教団体が存続するから信教の自由の侵害に当たらない」とする決定でありながら、実務上は団体としての活動に必須な礼拝所の差し押さえや、解散したかのような誤解が広まっており、実質的な活動妨害になっている。また、「献金集め防止が目的」とされながら、団体による決定後の献金が合法とされるなど、決定の論理には明らかな矛盾がある。

3)礼拝所や墓苑の差し押さえに対する批判
 礼拝施設は宗教活動の根幹であり、これを差し押さえて使用させないことは宗教法人法第1条(信教の自由)に反するほか、刑法の「礼拝妨害罪」に抵触する可能性がある。また、墓苑・霊園は祭祀財産であり清算対象外である。従って清算人はただちにこれらを教団側に返還・開放すべきである。

4)清算人の業務制限と違法な返金処理への警告
 清算人の業務は「債務の弁済」などに限定されており、献金(寄付)は基本的に債権には含まれない。「違法な献金」の処理は、裁判所の判決による確定債権でなければならず、清算人が自ら違法性を判断して返金処理を行うことは越権行為に当たる。

 そして黒瀬牧師は、今回の最高裁の決定により解散命令は確定したが、宗教団体の解散ではないことがはっきりしたので、宗教団体の宗教活動の自由(信教の自由)を尊重する宗教法人法の精神を無視しないように今後も声を上げ続けなければならない、と結論付ける。

 全く同感である。

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(則)