2026.03.31 17:00

シリーズ・「宗教」を読み解く 406
ユダヤ・キリスト教の歴史に見る選民の共同体㉕
新しい選民共同体
ナビゲーター:石丸 志信
聖書に記されたイスラエル民族の歴史を見ると、父祖アブラハム、イサク、ヤコブの3代が神の命に従って歩んだ人生の道筋がイスラエル民族の土台となり、その子孫たちが民族を形成していったことが分かる。
エジプトでの400年の苦役の後、神はモーセを召して指導者として立て、約束の地へと導き、荒野の道の試練を経て、彼らに「神の民」の自覚が芽生えた。
カナンに入植してからは、異邦の民族と格闘の末に、統一された王国を建設し、その中心に神殿を据えた。
イスラエルは、民族共同体から神に国の民として平安を得て繁栄を享受した。しかし神が彼らに託した願いはまだ成就しておらず、栄華の陰で彼らは次第に神から離れていった。
国家の衰退が始まり、ついに国家の滅亡の日を迎えた時、神殿は破壊され、ある者は捕囚の身となった。
彼らは嘆き悲しみ、胸を打って悔い改めた。苦難の期間は過ぎ、解放の時が来た時、彼らは再び神の民の自覚を強く持ちながら神殿の再建と国家の再興に力を尽くした。
同時にユダヤ教の内的刷新が起こり、神殿祭儀はあるものの、中心軸は聖書の朗読と研究、祈祷と生活化に中心軸が移っていった。
世界各地にユダヤ・コミュニティーが広がり、各共同体は礼拝と教育のセンターとしてのシナゴーグ(会堂)を有していた。
七日ごとの安息日の礼拝は、彼らの信仰伝統を長く保つのに役立った。また、広範な地方に広がるユダヤ共同体の紐帯(ちゅうたい)を強めた。
神の独り子イエスが歩まれた時代には、ユダヤ・コミュニティーはローマ帝国からペルシャの領域まで、東西世界に広がるグローバルなネットワークを形成していった。
その時、ユダヤ教指導者や民がイエスを歓迎し、イエスと一つとなって神の願いを果たしたならば、東洋に広がる世界宗教との対話と連合をなし、ユダヤ教自体が世界宗教へと成長したかもしれない。そしてイエスは、平和の王としてローマ帝国の指導に乗り出したことであろう。
ところがイエスは歓迎されず、かえって排斥された。
そこでイエスは、自ら12使徒を基軸とする共同体形成に着手した。それも3年で挫折し、十字架にかけられた。
イエスは復活した後、再び悔い改めた12使徒を集め、聖霊と共に新たな共同体を生み出した。新しいイスラエルとしてのキリスト教である。
新しいイスラエル、神の民の自覚を持ったこの共同体は、多くの血の代価を払いながら2千年の時を費やし、世界に広がった。
神のみ旨から見て、長男たるユダヤ教がその使命を十分に果たせなかった時、次男としてキリスト教その使命を肩代わりしてきたが、彼らがその使命を忘れ責任を怠った時、三男たる統一教会が登場し選民としての使命を担ってきた。
神の独り子、独り娘が誕生し、成長して「小羊の婚宴」たる聖婚がなされ、さらに天一国の開門、安着宣布がなされた。
神の宮が据えられた時、選民の使命は新たな次元に高められた。
「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい」(マタイによる福音書 第6章33節、新共同訳)と言われたイエスの言葉どおり、今、天一国に入国した「神の民」として、建国に心尽くし、神の義を表す新たな共同体形成の時を迎えたのである。
【お知らせ】
「『宗教』を読み解く」は、今回を持って終了となります。長らくのご愛読ありがとうございました。
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