2026.01.10 22:00

ほぼ5分で読める統一運動 80
「第3次世界大戦」の真の意味とは?
稲森 一郎
統一運動の核心的な思想体系は、文鮮明(ムン・ソンミョン)師の解明された統一原理(『原理講論』)の中に、ほぼ漏れなく記載されています。
その著書の中に以下のようにあります。
「第三次大戦は、復帰摂理が始められてからこのかた最終的に、民主世界によって共産世界を屈伏させ、理想世界を復帰させようとする戦争である。復帰摂理の観点から見れば、第一次大戦までは、天の側の世界では、植民地を世界的に確保して復帰摂理のための政治と経済の版図を拡大することにより、民主主義の蘇生的な基台を立て、第二次大戦では、民主主義の長成的な基台を世界的に樹立して民主主義の版図を強固にした。第三次大戦によっては、新しい真理により完全なアベル型の人生観を立てて民主世界の完成的な基台を造成しなければならず、この基台の上で全人類を一つの世界へと導いていかなければならないのである。ゆえに第三次世界大戦は、復帰摂理の歴史の路程で、三段階まで延長しながら天のみ旨を立てようとしつつも、サタンに奪われてきたすべてのものを、歴史の終末期に至って、天の側で横的に蕩減復帰する最終的な戦争なのである」(『原理講論』、554~555ページ)
このような見解は、第1次世界大戦=民主主義の蘇生的基台、第2次世界大戦=民主主義の長成的基台、第3次世界大戦=民主主義の完成的基台、の造成とあり、民主主義が全体主義や共産主義を地上から打倒し駆逐していく戦いが、3段階で進む様子が書かれています。
ソ連の崩壊は第3次世界大戦の一幕でした。それは一応「理念戦」というべき段階でとどまり、核による世界大戦の武力戦の惨事を避けることができました。
残る大敵は中国となりますが、したたかに米国の打倒を掲げながら突き進む中国の狙いが、米国の裏庭である中南米、特にベネズエラを足場にした対米戦略であったことは内外の専門家たちによってしばしば言及されてきたところです。
しかし、反米路線を中国と共謀して執拗(しつよう)に繰り広げるベネズエラのマドゥロ大統領を、米国は逮捕・拘束し、米国の裁判所で裁くという挙に出て、世界を驚かせます。2026年が明けてすぐの1月3日(現地時間)の出来事でした。
これは一体何を意味するのか。
まず言えることは、トランプ大統領が述べているとおり、「非合法な独裁者マドゥロは、死に至る違法薬物を莫大な量、米国に密輸した巨大な犯罪ネットワークの首謀者だった」ということです。
さらに本音としては、トランプ大統領が語った言葉、「新たな国家安全保障戦略のもと、米国の西半球での優位は二度と揺らぐことはない」の真意が示すトランプ政権2025年12月発表の「国家安全保障戦略」、すなわち中南米地域を含む西半球を米国の勢力圏として位置付け、権益を確保する姿勢を強く打ち出したことです。
その意図は、ベネズエラの陰に隠れて米国の権益を脅かす中国の戦略を木っ端みじんにするということです。
米国の権益を脅かすいかなる国も許さないという強い姿勢は、中国の共産党政権に向けられたものであり、米国の民主主義と中国の共産主義が向き合う第3次世界大戦の絶対的優位性を中国に見せつける狙いがあると言ってもよいでしょう。
ソ連崩壊に続く中国崩壊の第2幕が隠されている国際情勢の断面を、世界の人々は米国のベネズエラ戦争に見たということです。
震え上がっているのは、マドゥロだけではなく、習近平も同様のはずです。