facts_3分で社会を読み解く 101

ニューヨークで行われた信教の自由に関する国際会議(10)
拉致監禁・強制棄教は違法ではない?

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 2025年81日から3日にかけて、米国ニューヨーク市において、「宗教の自由に対する現代の脅威の根本原因を評価する」をテーマとする、第3HJI平和と公共リーダーシップ会議が開催された(「HJI」とはHJ平和・公共リーダーシップ国際大学院のことで、かつての統一神学大学院を指します)。

 この会議の日本に関するセッションでは、小出浩久医師が拉致監禁強制棄教を受けた体験について語った。
 その内容紹介の続きである。

 私は家庭連合の教えについて説明するよう強要され、信仰を棄(す)てるよう強い圧力を受けました。
 私は聖書と家庭連合を批判している文書を読まされました。

 宮村峻(たかし)氏と元信者たちは、私を説得するために毎晩やって来ました。
 宮村氏は「信者の心を変えるには暴力が必要だ」と考えていました。そのため、私は父と兄から激しく殴られ、父の膝蹴りでできた目の周囲のアザは、1週間以上消えませんでした。

 私は基本的な人権を無視した、この暴力的な宗教弾圧をやめるよう叫び続けました。
 驚いたことに、宮村氏と親しい弁護士・平田寛(ひらた・ひろし)氏が部屋に現れ、「この状況は違法ではない」と皆に保証し、親族たちはその言葉を信じました。


▲平田寛弁護士

 病院の同僚が私の居場所を突き止め、病院長が東京高裁に「人身保護請求」(違法な監禁からの解放)を申し立てました。
 東京高裁からは両親に出頭命令が出され、通知がアパートに届きましたが、宮村氏はそれを無視し、親族に私を別の場所に移動させるよう指示しました。

 私たち全員は、深夜、東京から250キロ以上離れた新潟市へと移動しました。
 到着後、すぐに新津福音キリスト教会の松永堡智(まつなが・やすとも)牧師がやって来ました。

 彼は宮村氏と協力し、同じ手法を用いて信者を脱会させようとしていました。ただし、二人の信条には大きな違いがありました。
 宮村氏にはキリスト教の信仰がなかったのに対し、松永氏はカルヴァン主義者でした。

 こうして監禁と「説得」の日々が10カ月以上続きました。
 その間、両親はほとんど部屋を離れることができず、さらに父はわれわれの状況を報告するため、毎晩のように宮村氏に電話をかけました。そのたびに父は宮村氏から叱責(しっせき)されていました。

 ある夜、父は私にこう言いました。

 「もしおまえを解放したら、反統一教会グループの活動が公になってしまい、彼らはもうやっていけなくなる。だから、おまえを生きて帰すわけにはいかない。お前を殺して私も死ぬ」

 そう叫びながら私の首をつかみ、押し倒してきたのです。
 私は父の精神状態が限界に達していると感じ、信仰を棄てたとうそをつくしかありませんでした。
 父は若い頃、日本軍で訓練を受けており、常に「訓練を通して、自分は目的のためなら死ぬ覚悟がある」と語っていました。

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