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ダーウィニズムを超えて 142

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「ダーウィニズムを超えて」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 生物学にとどまらず、社会問題、政治問題などさまざまな分野に大きな影響を与えてきた進化論。現代の自然科学も、神の創造や目的論を排除することによって混迷を深めています。
 そんな科学時代に新しい神観を提示し、科学の統一を目指します。

統一思想研究院 小山田秀生・監修/大谷明史・著

(光言社・刊『ダーウィニズムを超えて科学の統一をめざして』〈2018520日初版発行〉より)

第九章 科学時代の新しい神観

(二)統一思想による新しい神観

6)創造の神
—美わしき地球の創造—

2. 酵素が多く、二酸化炭素の少ない空気

 現在の地球の大気は窒素が78%、酸素が21%を占めており、二酸化炭素は0.03%しかない。酸素を吸って二酸化炭素をはき出す生物にとって、酸素が豊富にあるということは絶対に必要な条件である。また二酸化炭素が多いと、温室効果によって大気の温度が上がってしまうので、二酸化炭素が少ないということもやはり絶対的な条件である。地球の大気はそのような条件を見事に備えている。

 35億年前より海の中でらん藻類が光合成によって酸素をつくりはじめた。そして長い時間をかけて酸素を蓄積し、4億年前に現在と同じ21%の酸素になったという。また原始の大気において、水蒸気が雨となって地表に降り注いだ結果、残された大気は二酸化炭素が主成分となった。二酸化炭素は海に溶けこみ、炭酸カルシウムの石灰岩となって沈殿、堆積した。そしてそれは海洋プレートの移動とマントルの対流によって地球内部へ取り込まれていった。さらにサンゴなどの石灰質の骨格をつくる生物が海水に溶けた二酸化炭素を石灰岩に変えていった。そうして大気中の二酸化炭素の濃度は0.03%まで減少していったのである。

 それでは二酸化炭素が完全になくなればよいかと言えば、そうではない。二酸化炭素がなくなれば、二酸化炭素を必要としている植物はみな枯れてしまう。また二酸化炭素の濃度がさらに減少すると大気の温度は下がり、地球の海は火星がそうであったように凍りついてしまう。そこで大気中の二酸化炭素は0.03%のところで保たれなくてはならない。今もなお大気中から減少していく二酸化炭素を補給しているのが海底火山のマグマから排出される二酸化炭素である。そのように地球の大気の温度が上がりすぎないように、また下がりすぎないように、見事に調整されているのである。

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 次回は、「オゾン層の存在」をお届けします。


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