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ダーウィニズムを超えて 139

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「ダーウィニズムを超えて」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 生物学にとどまらず、社会問題、政治問題などさまざまな分野に大きな影響を与えてきた進化論。現代の自然科学も、神の創造や目的論を排除することによって混迷を深めています。
 そんな科学時代に新しい神観を提示し、科学の統一を目指します。

統一思想研究院 小山田秀生・監修/大谷明史・著

(光言社・刊『ダーウィニズムを超えて科学の統一をめざして』〈2018520日初版発行〉より)

第九章 科学時代の新しい神観

(二)統一思想による新しい神観

5)ロゴスの神

6. 人間の守るべき規範

 人間は道徳的、倫理的な存在であるが、それは規範を守るべき存在ということである。人間が規範的存在であることを、古くから哲学者たちは語っていた。例えば、ソクラテスは徳のある人間になることを説いた。そのためには、まず自分が無知であることを悟って、そして素直な心で内心の声に耳を傾けなければならない、そうすれば真理を得るであろうと説いた。ソクラテスのいう真理とは、人間の従うべき規範のことであった。カントは人間の内なる道徳律は義務の声としてわれわれに迫ってくると言った。

 義務よ! 君の崇高にして偉大なる名よ。この名を帯びる君は、媚(こ)びへつらって諸人に好かれるものを何ひとつ持ち合わせていないのに、ひたすら服従を要求する。……おのずと人の心に入り来たり、いやでも敬意を獲(か)ち得るような法則を打ち立てるだけである。

 ソクラテスの言う内心の声、カントの言う義務の声は神の言(ことば/ロゴス)が人間の心に働きかけているものにほかならない。神の言は、人間始祖アダムとエバに「取って食べてはならない」という戒めとして与えられ、モーセのときには「十戒」として与えられたものである。またその他の宗教の教祖にも、同様な神の言が与えられたのである。そしてそれらが人間の心に働きかけてきたのであり、それに基づいて道徳や倫理が成立しているのである。すなわち人間の守るべき規範とは、神の言から来たものである。

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 次回は、「創造の神—美わしき地球の創造—」をお届けします。


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