家族の心を結ぶ 2

 『グラフ新天地』2004年5月号に掲載された特集記事を、編集部が再編集してお届けします。

〈夫婦〉

いつも愛の言葉を語ろう

こんなはずではなかった…
 恋愛結婚にしろ、見合い結婚にしろ、夫婦となる2人は、生涯にわたって愛し合うことを誓って結婚式を挙げました。そのような夫婦の間に、なぜ溝が生じてくるのでしょうか?

 夫婦がうまくいかなくなる根本的な原因は、相手に対する失望です。「こんなはずではなかった」という気持ちが、お互いの心を引き離していくのです。

 妻からみると、結婚前の夫は話をよく聞いてくれ、愛情表現も豊かだったのに、結婚後はパッタリとなくなる…。

 夫からみれば、結婚前の妻はいつも自分を褒めてくれ、どこへでもついてきてくれたのに、今ではそれもサッパリ…。

 やがて夫は仕事一筋に、妻は子供にかかりっきりとなり、気が付くと相手の事情や気持ちを察する余裕がなくなってくるのです。

 夫婦は、もともとは他人です。お互いをよく知ろうという努力が、常に必要なのです。

男女の違いをよく知ろう
 もう一つの大きな原因は、男性と女性の生理的、心理的な違いです。

 男性は生理的に、視覚(目)と嗅覚(鼻)に敏感だといわれています。女性の容姿、スタイル、仕草などに強い刺激を受けます。結婚後、妻は夫の前でこのような面をおろそかにしがちです。本来、外出する時以上に、夫の前では服装や化粧に気を遣うべきなのです。

 一方、女性は聴覚(耳)と触覚(皮膚)に敏感です。夫の言葉などから愛を感じていきます。夫は、いつもこの点を注意しましょう。

 心理的には、男性は客観的・論理的、女性は主観的・直感的です。

 例えば男性は、何か用事や目的があるから妻に話しかけます。ところが女性は、「夫に共感してほしい」という思いで話します。このような違いをお互いが理解していないと、「おまえの話は筋が通っていない」「私の話を聞いてくれない」と会話が空回りします。

 また、男性は一般的にプライドが高い存在です。その誇りを傷つけず、妻は夫を褒め、頼りにしていくことが大切です。

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 次回は、「大切な人を愛してくれた貴重な存在」をお届けします。