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「幸せな結婚」を考える 52

ナビゲーター:長岡 高史

 「『幸せな結婚』を考える」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

 このシリーズでは、「結婚」について深く掘り下げてまいります。幸せを実現するための「鍵」はどこにあるのでしょうか。

9章 結婚にまつわる三つの勘違い

人生の本番は結婚から始まる
 難しい話が続きましたが、結論は、結婚によって恋愛時のトキメキは確実に失われるということです。結婚の動機が恋愛時のトキメキを永遠に感じていたい、というのであれば、結婚後が難しくなってしまうということです。

 結婚はスタートです。それは新しい生活が始まるということもありますが、配偶者との人間関係も結び直さなければならないということなのです。

 「恋は盲目」と言います。交際期間によって深めたつもりの関係は、ホルモンによって盲目にさせられていた時のものです。だから結婚は、もう一度、一から人間関係を築き上げる「スタート」です。

 結婚することで、ドーパミン(興奮作用)が抑えられセロトニン(鎮静作用)が分泌されることで異性として魅力を感じることは少なくなりますが、それは同時に子女を生み、親となり家庭を築くための「スタート」でもあります。

 結婚を通して得られる「幸せ」というのは、1億円の宝くじを当てた「幸せ」ではありません。それは、標高何千メートルもある山の頂を目指し、長い道のりを二人で歩み、道中さまざまな苦労がありながらも二人で乗り越え、そして、最後に昇る朝日を二人で見つめる「幸せ」なのです。

 そして登山には準備が付き物です。そう考えると独身時代は、結婚という第2の人生に向けた準備期間であると言うことができます。

 結論です。

 結婚はゴールではなくスタートです。

 人生の本番は結婚から始まります。