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「幸せな結婚」を考える 51

ナビゲーター:長岡 高史

 「『幸せな結婚』を考える」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

 このシリーズでは、「結婚」について深く掘り下げてまいります。幸せを実現するための「鍵」はどこにあるのでしょうか。

9章 結婚にまつわる三つの勘違い

結婚はスタートである
「結婚はスタートである」の本意は、「結婚をゴールと勘違いしてはいけない」というところにあります。

 恋愛を通してどんなに二人の仲を深めたとしても、結婚をすれば、それすらスタートなのです。それは体の生理面からも説明ができます。

 恋に落ちた男女の脳内を見てみるとドーパミンが多く放出されるといいます。これは脳内麻薬ともいわれるもので、気持ちを高めてくれるものです。

 「恋は盲目」といいますが、その正体はまさにこのドーパミンなのです。

 ドーパミンの放出により、相手のことしか考えられなくなり、なるべく長く相手を引き留めるために、それぞれの体内では男性・女性ホルモンが活発に作られるようになります。

 ホルモンの分泌により、男性は男性らしく、女性は女性らしくなります。「恋をすると美しくなる」といいますが、それはホルモンが活発に作られるためなのです。

 しかし、男女の愛には次なるステージがあります。それは「幸せホルモン」「癒やしホルモン」といわれるセロトニンやβエンドルフィンが放出され始める第2ステージです。

 セロトニンやβエンドルフィンは、恋愛初期のトキメキを抑え、「落ち着いた性格」や「子育てに向かわせる働き」を持ちます。

 さらに、この第2ステージでは男性体内での男性ホルモンである「テストステロン」の分泌が大きく減ってしまいます。そして男性でもプロラクチン(母乳を生成したり、母性本能を引き起こす)が分泌され始めます。

 男性ホルモンの減少、そしてプロラクチンの分泌により「男性らしさ」は失われ、太りやすくなるともいわれます。これが「幸せ太り」の正体なのです。

(続く)