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死後の世界とは 3

 『グラフ新天地』2003年9月号に掲載された特集記事を、編集部が再編集してお届けします。

「夢」ではなかった臨死体験

 臨死体験(病気や事故などによって、死ぬ寸前の状態から回復した体験)をした人がいます。体験者の多くは、死に臨んだ時、地上で自分がどのように生きてきたのかを問われます。それによって、よりよく死を迎えるために、今までの人生観が変わると言います。このような体験を単に夢と言い切れるのでしょうか。

自分が宙に浮いている

(米ウィスコンシン州の学生)

 手術が終わって回復室にいた時、呼吸が止まってしまったのです。医者はあれこれ手を尽くしていましたが、私は自分が自分の体の中にいないような感じがしたのを覚えています。

 医者が話していることはちゃんと聞こえてくるのですが、何だか自分が宙に浮かんでいるような気がしました。

 私がいたところは真っ暗でしたが、心は穏やかでした。

反省させるような雰囲気

(米バージニア州の内科医)

 私は集中治療装置に入れられ、もう助からないと思われていました。そういう状態の時、私は灰色のもやの中に、すでに亡くなった家族がいるのを見たような気がしました。

 その他に負傷して、体が不自由になった人たちもたくさんいました。そこは平和で、静かで、反省させるような雰囲気がありました。

力と生きる望みをいただく

(米アイオワ州の老女)

 私は天然痘にかかっていた上に、何回も手術を受けて重体に陥っていました。そんな時、痛みが消えて、神のようなかたが両腕で私の体を包み、力と生きる望みを与えてくださるという体験をしたのです。

(参照:『霊界を科学する』光言社刊)

自分の使命を知り、善に生きることを決意

(脳の手術後、脳死から回復した主婦)

 しばらくすると、前の方から歌が聞こえてきました。一緒に歌いたいと思って前に進んでいき、ちょうどカーテンの手前のところまで来た時に、上の方から「オワーン」と耳が鳴るような声が聞こえてきました。その声に交じって、私に向かって「汝(なんじ)の信仰をまっとうせよ」という声が聞こえたのです。その当時、私は信仰なんて何も持っていなかったので、びっくりしました。

 私の名を呼ぶような声もしました。その声に応えようとした時、ベッドの上で意識を取り戻したのです。

 そういう体験をきっかけとして、私は人生観がすっかり変わりました。もしこの世だけが存在し、あの世というものがなかったら、この世の幸せだけを考えればいいことになるでしょう。でも、霊界があるならば、結婚するにしても、子供の幸せを考えるにしても、霊界に行ってまでも幸せになることを考えなければならないということになります。

 この世だけでなく、あの世でも役立つ教育をしなくてはならないし、そういう結婚をしなければなりません。ですから、霊界があるかどうかを知ることは、人生観の全てを変えることになると思います。

(参照:『新天地』19967月号より)

臨死体験者の主な共通点

①死の宣告を受ける
 医師が死を告げるのを聞く。周囲の人たちが嘆き悲しんでいる様子を見る。

②心の安らぎを覚える
 身体の痛みが消えてなくなり、安らぎと満足を覚える。

③自分の身体を見る
 空中に浮かんで、自分の身体を斜め下に見る。

④霊の体になっていることに気付く
 ドアや壁などを簡単に通り抜けることができる。思ったら瞬時に移動することができる。

⑤すでに死んでいる親しい人に会う
 自分の親族や友人など、以前親しかった人と会う。地上の世界に戻るべきか、霊界に留まるべきかを問われる。

⑥光の生命体と出会う
 非常に明るく光る生命体と出会う。しかもその光には非常に深い愛情があふれている。満足できる生き方をしてきたかを問われる。

⑦生涯を振り返る
 これまでの自分の人生を瞬間的な映像で見る。この映像は鮮明なカラーでリアルなものである。自分自身のドキュメンタリー映画を見るような感覚である。

⑧蘇生する
 地上人の呼ぶ声が聞こえてきて、それに応えようとすると意識が戻り、蘇生する。

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 次回は、「地上の生活で、永遠の霊界が決まる」をお届けします。