供養を考える 4

 『グラフ新天地』20058月号に掲載された特集記事を、編集部が再編集してお届けします。

命日は霊界では“誕生日”

 霊界とは特別な存在ではありません。私たちの霊人体は、すでに霊界に属し、他の霊人体と関係を持っているからです。霊との関わりも、日常生活の一部なのです。

 ですから、地上の私たちが、霊界の人々の成長にも責任を持っていることを自覚することが大切です。そして自らの人格完成に精進し、幸せになることが、最高の供養なのです。

 例えば、他人の良い点を褒めることは、相手や自分の人格の成長につながります。これは地上でも霊界でも共通する、人間関係の基本となるものです。

 つまり、ただ心で思うだけではなく、大勢の人が集まり、故人を慕い、人格や功績を褒めたたえてあげることで、その霊も地上の人々も、共に成長できるのです。これが、供養祭や慰霊祭の意義です。

 統一教会(現・家庭連合)では、統一慰霊祭(現・全国聖和祝祭)や追慕礼拝などを行います。

▲約2400人が集まった第23回 統一慰霊祭(2005年)

 統一慰霊祭は、墓前で食事をとりながら、霊人たちと楽しく過ごすひと時を持ちます。追慕礼拝は、地上生活で誕生日を祝うように、霊界への誕生日(命日)に集会を開き、故人を慕う式典です。

 もちろん、日常的な祈りや墓参りも大切です。特にお墓は、故人が地上の拠点としている家のようなものです。頻繁にお参りし、きれいにしてあげましょう。思いが行動になってこそ、真の供養なのです。

▲統一慰霊祭前日には、霊園はボランティアによって清掃される

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 「供養を考える」は、今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。