2025.07.31 22:00

「進化」の真実 9
『グラフ新天地』2003年4月号に掲載された特集記事(監修・統一思想研究院)を、編集部が再編集してお届けします。
ダーウィンが主張した無神論的な進化論は終焉(しゅうえん)の時を迎えました。人間も万物世界も、神の構想と計画に基づいて、長い年月をかけて創造されたものです。新創造論(統一思想)は、その目的が神の愛に満ちた理想世界にあることを主張します。
神と人間は「親子」の関係
創造の目的は神の愛に満ちた理想世界
ダーウィンが主張した「自然選択説」のように、生物は環境の変化に適応するために、方向性もなく突然に変化し、適したものが生存することで進化したのではありません。
人間も万物世界(自然界)も、創造主としての神が創造に着手する前に、はっきりとした構想と計画を持って、その情報(生物ならDNAの遺伝情報)を操作しながら、長い期間をかけて創造されたものと考えます。
そして創造の目的の中心は人間にあります。それは神と人間が「親子の関係」にあるからなのです。わが子である人間を愛して喜びたいという心情が、まさに神の創造の動機でした。神はわが子である人間を喜ばすために、実にさまざまな生物を人間に似せて創ったり、人間の生存に必要な生活環境として創ったりしたのです。
そして成長とともに人間が神の愛の心を相続し、万物世界をその愛でもって治めることを願ったのです。人間の間では、同じ神を父母とする兄弟姉妹としてお互いを尊重して共存し、地上世界のみならず永遠の霊界を含めて、平和に満ちた人類一家族世界の実現を願ったのです。そのために人間には、肉体とは別に、他の生物にはない永遠なる霊人体というものが与えられています。創造の目的は神の愛に満ちた理想世界にあったのです。
神の創造は、万物世界については計画どおりに完成させることができました。しかし人間については、最初のアダムとエバが予定外に堕落したことで、知性と霊性において無知(何も分からない状態)に陥ってしまい、神の愛の相続者として完成することができませんでした。そのため両者から生み増えた人類も同様に、神の創造理想を理解できなくなってしまったのです。
しかし長い歴史を通じて、神に導かれて人間の知性と霊性が高揚してきたことにより、今日、ダーウィンが説いたような無神論的な進化論が納得できる考え方ではないことを悟るとともに、はっきりと神の存在と創造目的を理解することのできる時代を迎えているのです。
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「『進化』の真実」は、今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。