「進化」の真実 8

 『グラフ新天地』2003年4月号に掲載された特集記事(監修・統一思想研究院)を、編集部が再編集してお届けします。

アダムとエバのペアシステム
「真の愛の世界」を創るために

【進化論の見解】
自然界に存在する「プラスとマイナス」の関係

 人間が男女に分かれているように、動物や昆虫ではオスとメス、植物ではオシベとメシベ、さらに分子では陽イオンと陰イオン、原子では陽子と電子に分かれています。このように自然界の存在物に、なぜプラスとマイナスの関係が普遍的に生じているのかについて、 進化論の立場では非常に困難な問題です。


▲ライオンのオスとメス

 新創造論では、オスとメスは進化によって生じたのではなく、あくまでも神に似せて創られたと見ます。すなわち男と女、オスとメス、オシベとメシベ、陽イオンと陰イオンが生じたのは、創造主であられる神が、男性(陽性)と女性(陰性)の性質を備えておられるからです。そして、この陽性と陰性の関係をペアシステムといいます。


▲オシベとメシベ

 このペアシステムがなぜあるのかといえば、それは「愛」のためです。アダムとエバが成長して完成し、神を中心とする夫婦として愛し合う時に、神と共に生きる真の家庭となり、神の創造目的が完成するようになっていたのです。動物のオスとメス、植物のオシベとメシベ、鉱物の陽イオンと陰イオンなども、その次元は低く異なりますが、やはり愛による授受の関係を結ぶためのペアシステムとなっているのです。


▲陽子と中性子からなる原子核(中央)と電子

アダムのあばら骨とは人間の「設計図」のこと

 アダムとエバの創造について新創造論では、聖書に記述されているように、神が創造の最後にアダムとエバを創られて、彼らが最初の人間になったと考えます。聖書では、初めにアダムを創られ、次にアダムの「あばら骨」を取ってエバを創られたと記述されていますが、ここでいうあばら骨とは文字どおりのあばら骨ではなく、アダムと同様の人間としての「設計図」を意味するものです。


▲神によるエバの創造(ドレ画)

 また人類学的には、ホモ・サピエンスとしての人間が現れる前に、猿人、原人の段階があったとされますが、それらは人間(肉身)を創造される過程で必要であったと考えます。 また聖書では、神が人間を創られて「命の息をその鼻に吹き入れられた」と記述されていますが、これは神が人間に霊人体を与えられたことを示すもので、猿人や原人とは次元の異なる飛躍的な創造がなされたことを意味します。

進化論に関する文鮮明先生のメッセージ
人間が創造されたのは愛を完成するため

●アダムを原型としてエバを創造
 神様は最初にアダムを創ったのです。それを原型として創造したのがエバです。あばら骨を取り出したのではありません。

 聖書を見ると、男性のあばら骨を取って女性を創ったということが書かれていますが、それはどういうことでしょうか? それは“骨子”をまねて創ったということです。

 実際にアダムのあばら骨を取ったのではなく、アダムに似せて相対者として創ったという意味です。

●すべてはペアシステム
 この存在世界の中で最大の神秘があるとすれば、それは、ほかならぬ男と女が生じたという事実です。また、動物においては雄と雌が生じたという事実です。…男と女、雄と雌、この比率が神秘中の神秘なのです。

 この世のすべての存在がペアシステムになっているのです。それは愛のためであり、何の愛かというと、神様が喜ぶことのできる本然の愛、真の愛のゆえなのです。ですから、ダーウィンの進化論には問題があるのです。弱肉強食という言葉は間違いなのです。

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 次回は、「創造の目的は神の愛に満ちた理想世界」をお届けします。