2025.06.26 22:00
「進化」の真実 4
『グラフ新天地』2003年4月号に掲載された特集記事(監修・統一思想研究院)を、編集部が再編集してお届けします。
DNAに込められた神のデザイン
チョウのファッションショーに見る「ロゴスによる創造」
【進化論の見解】
「自然選択」がデザインを創り出す?
ダーウィンは『種の起源』(第4章)の中で次のように述べています。「自然選択は、日ごとにまた時間ごとに、世界中で、どんな軽微なものであろうとあらゆる変異を、詳しく調べる。悪いものは抜き去り、すべての良いものを保存し集積する。…(生物を)改良する仕事を、無言で目立たずに続ける」。
これは「自然選択」を創造主の位置に置くもので、あくまでも創造主が神であることを認めようとしません。そのため進化論を主張する人々は、自然界のあらゆるデザインまで、自然選択によって創り出されたものだと主張するのです。
自然選択とは、環境の変化の中で生じる生物の変化に対して、どれが生存に適しているかを判定する作用であると言えます。確かに自然選択により、改良されたデザインが適応できるのかを「選択」することはできますが、生物のデザインを改良したり、創り出したりすることとはまったく別のことだと言えます。
【新創造論の見解】
神がデザインされた作品
新創造論(統一思想)では、あくまでも神が創造主として、あらゆる生物を含む自然界のデザインをされたと主張します。神のデザイン(設計図)をロゴス(構想)と言います。生物の場合、神はこのロゴスを生物の細胞の中に宿し、ロゴスに従って成長するようにされたのです。神のロゴスが、細胞の中で宿り、物質化されたものが細胞内にあるDNA(デオキシリボ核酸)の遺伝情報なのです。神は個々の生物に対するデザイン情報を、このDNAに託し、個性豊かな生物を創られたと考えます。
たとえば、チョウの羽の豊かな色彩パターン一つについて、多様な色彩、模様のバリエーションを考えてみるだけでも、人間の想像力をはるかに超えるような神秘感を感じる人は少なくないでしょう。新創造論では、ひとつひとつのチョウのデザインは、神からくるもので、芸術家であり、科学者のような存在でもある神の作品であると考えます。
進化論に関する文鮮明先生のメッセージ
人間が創造されたのは愛を完成するため
●核を変化させる宇宙的な力
進化するために必要な力がどこかから補充されなければなりませんが、進化論を主張しようとすれば、それを自体内に求めなければなりません。しかし、核の形態の変化を自己自体に起こしてから連合させることのできる自体内の力はあり得ないので、進化論でいうところの進化は不可能だという結論が出てくるのです。
…すべての存在の内的作用を起こすことのできる宇宙的な力があるということを知った上で考えなければならないのです。
創造か、進化か? 第一の存在から第二の存在になるには、第三の力が関与しないといけないのです。生物自体には、力を増加させながら、第二のものになるような力を創造するものがありません。より高いものに発展していくには、それに相応した第三の力の作用が関与しなくてはなりません。
進化に際して、すべてのものが段階的に発展するためには発展させるための力、つまり精神的な、動機的な力が母体となって働かなければなりません。それによって、はじめて形態に結果として変化がもたらされるということのほうが理論的なことです。
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次回は、「クジャクの羽が美しいのは人間を喜ばせるため?」をお届けします。