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「幸せな結婚」を考える 30

ナビゲーター:長岡 高史

 「『幸せな結婚』を考える」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

 このシリーズでは、「結婚」について深く掘り下げてまいります。幸せを実現するための「鍵」はどこにあるのでしょうか。

第6章 夫婦で正しく愛を育もう

愛の始まりは「関心を持つこと」から
 人は結婚をして夫婦になります。夫婦は数ある人間関係の中でも、最も多くの時間と事情を共有する関係性であるということができます。
 しかし驚くべきは、その夫婦になる男女は、元々は全くの赤の他人だということです。

 どうして「赤の他人が、人生で最も大切な人になる」ということが可能なのでしょうか? その奇跡を可能にするものこそが「愛」なのです。
 「愛」があるからこそ、男女は夫婦になれるし、家族になることができるのです。

 この重要な「愛」はいかにして育まれていくのでしょうか? 愛を正しく育むためにはいくつかのステップが必要です。

 最初のステップは「関心」です。目の前の相手に関心を持つことがとても大切です。

 関心に似た心の動きとしては「興味」がありますが、「関心」と「興味」は別のものです。「興味」とは相手によってもたらされる受動的な心の動きですが、「関心」は能動的な「自身の心の姿勢」を言うのです。

 普通、人は好きなものについてはよく知ろうとするものです。もちろん、それは自然な心の動きであり、否定する必要はありません。
 しかし、人間関係においては、さらには永遠の愛を誓った夫婦という関係においてはその順序を逆にしなければなりません。

 「愛の始まりは関心である」という言葉にもある通り、「好きだから関心を寄せる、嫌いだから別れる」というのは非常に「幼い人格」と言わざるを得ません。
 成熟した人格は、好きだから、興味・関心を持つのではありません。関心を持つことで、相手のことを深く理解し、その繰り返しで相手を心からいとおしく思えるようになるのです。