スマホで立ち読み Vol.37
『きょうからできる愛天愛人愛国の生活』3

阿部美樹・著

(光言社・刊『きょうからできる愛天愛人愛国の生活』〈2014115日初版発行より)

 スマホで立ち読み第37弾、『きょうからできる愛天愛人愛国の生活』を毎週日曜日(予定)にお届けします。

 本書は、愛天愛人愛国が生活の中で実践できるようにまとめられた一冊です

 今回は、前回の続きからお届けします。

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1章「愛される」人生から「愛する」人生へ(後)

 人はどんなときに幸せを感じるのでしょうか。「プレゼントをもらう」「おごってもらう」「世話をしてもらう」「肩をもんでもらう」など、何かをしてもらったり、愛されたりする場面ばかりが思い浮かんできませんか。確かに、愛されることは、喜びや幸せを実感する瞬間ではあります。

 しかし、愛されるばかりで、人は心からの満足を得ることができるのでしょうか。「充実した人生」「生きがいを感じる人生」「有意義な人生」を満喫している人の特徴には、「他のために生きている」という共通点があります。誰かのために生き、その人が幸せになっている姿を見ると、うれしいものです。正に、人は誰かのために生きるときに「生きがい」を感じるようになっているのです。それゆえ、「もらおう」「受けよう」という受け身の姿勢よりも、「与えよう」「尽くそう」という相手のために生きる姿勢が大切なのです。

 愛は相手を通して訪ねてきます。幸せも相手を通して訪ねてきます。ですから、自分の幸せを心配するよりも、相手の幸せを考えて、愛する生活をすることが賢明な生き方だと言えるのです。

 文鮮明(ムン・ソンミョン)先生は、我々が何を目指して生きるべきかを明確に示してくださいました。

 皆さんは、霊界の事実を知らないかもしれませんが、私は神様の特別な恵沢を受けて、未知の世界についてよく知っています。その世界の根本を掘り返してみると、原則は簡単でした。その世界は、神様の天地原則である「ために生きる」生活をした人だけが行く所です。そのような内容で形成された世界が、理想世界です。(八大教材・教本『天国を開く門 真の家庭』133ページ)

 宗教は何を教えなければならないのでしょうか。「ため」に生きなさいということを教えざるを得ません。ですから、高次的な宗教であるほど、「ため」に生きるべきだという原則を強調しなければならず、「温柔謙遜であれ」と言うのです。数多くの人を高め、彼らのために生きる立場に立てというのです。「犠牲になり、奉仕せよ」と教えるのです。その理由は、その国(本郷)の法度に合う訓練をしなければならないからです。

 私たちの人生は、神様から生かされているのであり、家族や周りの人から生かされた人生であり、万物など環境に生かされた人生です。言葉を換えれば、神様のおかげで生きている人生、人のおかげで生きる人生、万物や国のおかげで生きる人生です。このようなことに気づいた人の人生は、「感謝する人生」となることでしょう。神様に向かって「ありがとう」、人に向かって「ありがとう」、万物に向かって「ありがとう」という人生です。

 しかし、愛されることがゴールではありません。実は、人は愛することを通して人として完成していくのです。ですから、神様から愛されることよりも、神様を愛する生き方が大切です。人から愛されるよりも、人を愛する生き方が大切です。万物から愛されるよりも万物を愛する生き方、国からの恩恵を求めることよりも国のために、公のために生きる生き方が重要になります。

 「愛天愛人愛国の生活」とは、神様から愛され、人から愛され、万物から愛される生き方ではなく、「神様を愛し、人を愛し、万物や国を愛する生き方」だということです。

 私たちが神様に祈るとき、「どうか幸せにしてください」「恵みを与えてください」「この苦痛を取り除いてください」というような、愛を求める祈りが多いのではないでしょうか。しかし、大切なのは、反対に「神様の願いを果たします」「神様の喜ぶことをします」「神様が喜ばれる自分になります」と、親孝行の心情で祈る、正に「愛する祈り」が必要なのです。実際にこのような祈りを意識する人には、天運が訪れ、幸運、福運に恵まれた人生を生きています。これは「ために生きること」や「愛すること」が天理、天道にかなった生き方だからです。

 周りの人に対しても、「してください」「やってください」「愛してください」と要求する人よりも、「私がやります」「やってあげます」「愛します」というように、愛を与えようとする人のほうが、愛と信頼の人間関係を築いていくことでしょう。

 万物に対しても同じです。粗末に扱う人よりも、大切に扱う人に万物はついてくるものです。万物運は万物を愛する人にあるということです。国に対しても、国に要求する人よりも、国のためにという公的な心で尽くす人が、その国の主人となることでしょう。このように愛する生活が大切です。

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 次回は、「神様に挨拶し、報告をする(前)」をお届けします。



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