シリーズ・「宗教」を読み解く42
グラウンド・ゼロで祈る

ナビゲーター:石丸 志信

 11月10日、ニューヨークで開催される宗教指導者たちの国際会議に出席するため渡米した。現地時刻で10日の朝に到着したため、夕方の開会晩餐(ばんさん)会まではマンハッタンを散策するに十分な時間があった。
 早速、ワールドトレードセンター跡地「グラウンド・ゼロ」に行ってみることにした。日本から同行した神職と僧侶の二人と共に祈るためだった。

▲グラウンド・ゼロ(筆者撮影)

 私にとっては11年ぶりとなるが、跡地はすっかり様変わりしていた。「国立9月11日メモリアル&ミュージアム」が整備され、その周辺に6本の新ワールドトレードセンタービルが建つ。そのうち4本が完成していた。
 当時は、光のツインタワーが天に向かって闇夜を貫いていた。メモリアルはツインタワーの立っていた場所に造られた大きな方形の池で壁面は犠牲者の名が刻まれている。四つの壁面からは、滝のごとく水が数メートル下の底に向かって流れ落ちる。

 われわれは北側の池の傍らに立ち、神道、仏教、キリスト教の伝統的な祈りを束ねて追悼とし、これから始まる宗教指導者の会議への貢献を誓った。